5組の力作に注目。「TERRADA ART AWARD 2023」(寺田倉庫)
寺田倉庫が主催する現代美術のアワード「TERRADA ART AWARD」。その2023年版のファイナリストの作品を展示する「ファイナリスト展」が1月28日まで展示されている。
今年の応募総数は国内外から1025組。そのなかから選出れれたのは金光男、冨安由真、原田裕規、村上慧、やんツーの5組。各ファイナリストには、それぞれ最終審査員の鷲⽥めるろ、金島隆弘、神谷幸江、真鍋大度、寺瀬由紀から審査員賞が授与された。
例えば原田は、数年にわたってリサーチを重ねてきたハワイの日系アメリカ人をモデルに制作したデジタル作品《シャドーイング(3つの自画像)》を発表。また冨安は、絵画、サウンド、照明、構造物などの媒体を用いたインスタレーション作品を展示し、無機質な空間をつくり上げている。展覧会レポートはこちらから。
会期:2024年1月10日~28日
会場:寺田倉庫 G3-6F
住所:東京都品川区東品川2-6-10 寺田倉庫G号
開館時間:11:00~18:00 ※最終入館17:30
休館日:会期中無休
料金:無料 ※予約不要
ライトの思想をたどる。「帝国ホテル二代目本館100周年 フランク・ロイド・ライト 世界を結ぶ建築」(パナソニック汐留美術館)
近代建築の巨匠として知られるフランク・ロイド・ライト(1867〜1959)。その日本では四半世紀ぶりとなる回顧展「帝国ホテル二代目本館100周年 フランク・ロイド・ライト 世界を結ぶ建築」が、東京・汐留のパナソニック汐留美術館で始まった。
本展はライトと日本との関わりを起点に、コロンビア大学エイヴリー建築美術図書館が所蔵する貴重な図面などとともに、その生涯の仕事の全貌に迫るもの。ライト直筆のドローイングを浮世絵と並べることで、その影響も見ることができる。展覧会レポートはこちらから。
会期:2024年1月11日〜3月10日
会場:パナソニック汐留美術館
住所:東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル 4階
電話番号:050-5541-8600
開館時間:10:00~18:00(2月2日、3月1日、8日、9日は〜20:00) ※入館は閉館の30分前まで
休館日:水(3月6日は開館)
料金:一般:1200円 / 大学・高校生 700円 / 中学生以下:無料
皇室ゆかりの名品ずらり。皇居三の丸尚蔵館開館記念展第2期「近代皇室を彩る技と美」(皇居三の丸尚蔵館)
昨年11月に待望のリニュアルオープンを果たした皇居三の丸尚蔵館。その開館記念展「皇室のみやび─受け継ぐ美─」の第2期となる「近代皇室を彩る技と美」が始まっている。
今期は、「天皇皇后ゆかりの品々─明治・大正・昭和」と「皇室の慶祝と宮殿を彩った調度」の2章で構成。タイトルが示す通り、明治・大正・昭和の三代の天皇皇后にゆかりのある品々や、天皇の御即位や大婚25 年(銀婚式)など皇室の御慶事を契機として制作された作品などが紹介されている。横山大観が描いた2000点におよぶ富士の絵のなかでも最大級の《日出処日本》(1940)などに注目だ。展覧会レポートはこちらから。
会期:2024年1月4日〜3月3日(前期:1月4日〜2月4日、後期:2月6日〜3月3日) ※会期中、一部展示替えあり
会場:皇居三の丸尚蔵館
住所:東京都千代田区千代田1-8 皇居東御苑内
電話番号:050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間:9:30〜17:00(入館は18:30まで)
休館日:月(ただし祝日または休日の場合は開館し、翌平日休館)
料金:一般 1000円 / 大学生 500円 / 高校生以下、18歳未満、70歳以上は無料
伊勢から得たものとは。今日マチ子「わたしの#stayhome日記2020-2023-伊勢訪問記-」展(外宮参道ギャラリー)
三重県伊勢市にある外宮参道ギャラリーで「今日マチ子『わたしの#stayhome日記2020-2023-伊勢訪問記-』展」が1月13日より開催される。
今日マチ子はコロナ禍のもと、日々の人や街の様子を描き、SNSで「#stayhome」というハッシュタグをつけて投稿し続けた。このあいだに、今日マチ子は「伊勢市クリエイターズ・ワーケーション」に参加。23年に再び伊勢を訪れた。本展では、2回にわたる滞在で着想を得て制作した作品を中心に展示。今日マチ子がとらえた当時といまの変化を見ることができるだろう。
会期:2024年1月13日~1月29日
会場:外宮参道ギャラリー
住所:三重県三重県伊勢市本町6-4 シャレオサエキビル2階
開館時間:10:00~17:00
料金:無料
新作の大作も。「青木野枝 光の柱」(市原湖畔美術館)
市原湖畔美術館で開催中の「青木野枝 光の柱」が14日に閉幕する。
鉄という素材に魅了され、素材本来の硬質感や重量感、さらには彫刻=塊という概念からも解放された作品を創り続けてきた青木野枝。本展では、同館の特徴的な9メートルの吹き抜け空間に新作となる《光の柱 I》が立ち上る。また、森美術館で開催された「六本木クロッシング2022展:往来オーライ!」に出品された《core-1》《core-3》や、ホワイトキューブに見合うようにつくられた《光の柱 II》など、見応えたっぷりの展覧会だ。展覧会レポートはこちらから。
会期:2023年10月14日〜2024年1月14日
会場:市原湖畔美術館
住所:千葉県市原市不入75-1
電話番号:0436-98-1525
開館時間:平日10:00〜17:00、土・祝前日9:30〜19:00、日曜・祝日9:30〜18:00 ※最終入館は閉館30分前まで)
休館日:月、年末年始(2023年12月29日〜2024年1月3日)
料金:一般1000円 / 大高生・65歳以上800円 / 中学生以下、障害者手帳をお持ちの方と付き添いの方1名は無料
カトリックをモチーフに。熊谷亜莉沙「神はお許しになられるらしい」(ギャラリー小柳)
ギャラリー小柳で13日まで熊谷亜莉沙の個展「神はお許しになられるらしい」が開催されている。
これまで自身のバックグラウンドが色濃く反映された作品を発表し、富裕と貧困、生と死、愛と憎しみという表裏一体の事象に焦点を当ててきた熊谷。卓越した写実表現で描く自身の家族史に密接に由来したモチーフから発展し、2022 年にギャラリー小柳で開催された「私はお前に生まれたかった」では、ニューヨークのセント・パトリック大聖堂にある天使像をモチーフとした作品を発表した。
本展では、カトリックに由来するモチーフを中心とした絵画と熊谷が綴った詩をまとめた詩集が紹介されている。
会期:2023年10月31日~2024年1月13日
会場:ギャラリー小柳
住所:東京都中央区銀座1-7-5 小柳ビル9F
電話番号:03-3561-1896
開館時間:12:00~19:00
休館日:日月祝、12月24日〜1月8日
料金:無料