青柳龍太が編み出す「ひとつの景色」。ギャラリー小柳での初個展「sign」をチェック

独自の感覚で選び取った多種多様なモノを、空間に精緻に配置するインスタレーション作品を手がける青柳龍太。今回開催されるギャラリー小柳での初個展「sign」では、ファウンド・オブジェクトにより構成された新作インスタレーションを見ることができる。会期は8月3日〜 9月27日。

© Ryota Aoyagi / Courtesy of Gallery Koyanagi Photo by Ichiro Mishima

 青柳龍太は1976年大阪生まれのアーティスト。多摩美術大学を卒業し、現在は東京を拠点に活動を行っている。2005年より、陶器やガラス器、古道具、くたびれた布地、人形、用途のわからない異国の小品など、独自の感覚で選び取ったモノを、空間に精緻に配置するインスタレーション作品を発表。つくられた時代も場所も目的も異なる品々を再構成することで、不思議な調和と緊張感を演出してきた。

 14年には、杉本博司、ソフィ・カルとのグループ展「UNSOLD」をギャラリー小柳で開催。17年には東京都内にある個人宅の防空壕にて個展「2015」「2016」を開催し、同展は完全予約制かつ9日間のみの展覧会にもかかわらず、高い注目を集めた。18年からは雑誌『美術手帖』にエッセイ「我、発見せり。」を寄稿するなど、活動の幅を広げている。

 今回、ギャラリー小柳で開催される個展「sign」では、ファウンド・オブジェクトにより構成される新作インスタレーションを発表する。

 「画家が色彩をキャンバス上に配置するように、僕は、色彩とかたちと質感を空間に配置してひとつの景色を作りたい」。青柳の根底にあるこのような意識が、本展でも体現される。

編集部

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