ミヒャエル・ボレマンスは1963年ベルギー生まれ。もともと写真作品を手がけていたボレマンスは、30代になると画家に転向。ベラスケスやマネなどに影響を受け、伝統的な西洋絵画の技法を用いて表現されるシュルレアリスム的画面が特徴だ。
完璧主義者であり、制作した数に比べて、完成作として世に出す作品数が圧倒的に少ないことでも知られるボレマンス。日本では、2014年に東京の原美術館で開催された日本初個展「ミヒャエル・ボレマンス:アドバンテージ」や、高橋盾が手がけるファッションブランド「アンダーカバー」とのコラボレーションが話題となった。
いっぽうのマーク・マンダースは1968年オランダ生まれの美術家。現在はベルギーのロンセを拠点に活動を行っている。アメリカ・フランス・ドイツ・メキシコなどでの個展開催のほか、2013年の第55回ヴェネチア・ビエンナーレでは、オランダ館代表として参加するなど国際的に活躍してきた。
マンダースが80年代後半より取り組んでいる「建物としてのセルフポートレイト」と称されたインスタレーションシリーズは、彫刻、家具、日用品、建築部材など、一見ただの日用品に見える様々なオブジェを「想像上の」部屋に配置したもの。
そんな2名による展覧会が、東京・銀座のギャラリー小柳で開催されている。つねにアートシーンを牽引してきた2人の作品を通覧できる貴重な機会となるだろう。