1852年の創業後5代続いた老舗陶器店から、現代陶芸を経て、現代美術のギャラリーとなった「ギャラリー小柳」。現代陶芸のギャラリーとして活動していた87〜94年の代表的な陶芸作品を紹介する展覧会が開催中だ。
本展では機能性・美しさを意味する「用と美」、そして、その違いが議論されてきた「美術と工芸」といった問題を背景に、様々な作家たちが挑んだ「陶の造形表現」を紹介している。
出品作家は、80年代より現代陶芸を牽引し続ける秋山陽や井上雅之のほか、川崎毅、蔡國強(ツァイ・グオチャン)、アキオ・タカモリ、滝口和男。
そして、当時交流を深めていたニューヨークやロンドンのギャラリーの作家たちであるロゼリン・デリール、ジェニファー・リー、リチャード・ノトキン、ケネス・プライス、ルーシー・リー、エイドリアン・サックスら12名だ。
いまでは巨匠と呼ばれるアーティストたちの80〜90年代の作品を見ることのできる、注目の展覧会のひとつだろう。