戦後日本における美術館の胎動期にフォーカス。大原美術館でのシンポジウムをチェック

作品・作家・美術館に焦点を当て、芸術文化に関する第一線の知を紹介する美術講座を実施してきた岡山県倉敷市の大原美術館。第45回目を迎える今回は「今もまた歴史の中にー1951年からの美術館づくり」と題して、戦後日本における美術館の胎動期をたどりながら、これからの美術館について洞察を深めていく。

大原美術館 第45回美術講座「今もまた歴史の中にー1951年からの美術館づくり」

 岡山県倉敷市の大原美術館は、作品・作家・美術館に焦点を当て、芸術文化に関する第一線の知を紹介するための美術講座を実施してきた。

 7月27日、28日には、第45回目の講座を開催。今年は同館の2代目理事長である大原總一郎(1909~68)の生誕110周年でもあることから、總一郎が美術館の運営に携わっていた戦後日本における美術館の胎動期にフォーカスするという。

 戦後の日本では、51年のサンフランシスコ講和条約締結の年に、初の公立近代美術館として神奈川県立近代美術館が、翌年には初の国立美術館となる東京国立近代美術館が開館した。そして10年後の62年には、関西で「具体美術協会」の芸術家たちによって展示施設「グタイピナコテカ」がつくられるなど、様々な美術館が模索された時代であった。

 美術館の胎動期ともいえるこの時代について、大原美術館館長・高階秀爾や、世田谷美術館館長・酒井忠康をはじめとする講師陣と来場者がともに知識を共有しながら考察を深める今回の講座。会場は、大原美術館から徒歩1分の距離にある、總一郎にゆかりのある倉敷公民館に移して行われる。歴史をたどるとともに、これからの美術館について思いを巡らせたい。

編集部

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