「あいち 2025」、全参加アーティスト60組を発表。巡回展示「ポップ・アップ!」も開催

今年の秋に開催が予定されている国際芸術祭「あいち 2025」が、全参加アーティスト60組を発表した。

シモーヌ・リー Untitled 2023-24 © Simone Leigh, courtesy the artist and Matthew Marks Gallery

 9月13日〜11月30日の79日間で開催される国際芸術祭「あいち 2025」。その全参加アーティストが発表された。

 同芸術祭は、これまで発表された36組に加え、新たに24組のアーティスト(現代美術23組、パフォーミングアーツ1組)が発表され、合計で60組のアーティストが参加することとなる。昨年の『ArtReview』によるアート界の影響力ランキング「Power 100」で1位に選出されたフール・アル・カシミが芸術監督を務め、「灰と薔薇のあいまに」というテーマのもと、世界中から集められたアーティストたちが、私たちが生きる環境について、様々な視点で物語を表現する予定だ。

アドリアン・ビシャル・ロハス Mi familia muerta (My Dead Family) 2009
Photo by Carla Barbero

 芸術祭の主な会場として、愛知芸術文化センター、愛知県陶磁美術館、瀬戸市のまちなかが使用される予定。フール・アル・カシミは今回の発表にあたり、次のようなコメントを寄せている。

今回の芸術祭では、人間と環境の間に浮上している様々な問題について、アーティストたちの芸術実践を通じて別の視点やアプローチから解きほぐしていく道を探ります。アートといってもその表現方法は実に多様であり、社会で起こっているさまざまな事柄と密接に結びついています。そうしたアートに目を向け、世界と向き合うことで、危機を乗り越えていくための糸口が見つかるかもしれません。

「あいち 2025」が会場とする名古屋市と瀬戸市には、これまで何度も足を運んでリサーチを重ねてきました。やきもので知られる瀬戸市では、陶土をはじめとする豊かな天然資源と人々の生活とが分かちがたく絡み合っていることも、今回のテーマの着想源になっています。幅のある考え方を持った素晴らしいアーティストたちとともに、国際色豊かな芸術祭を作り上げていきたいと思っています。9 月の開幕に向けて準備の真っ最中ですが、ぜひ多くの方にご来場いただければ幸いです。

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