京阪電車・なにわ橋駅のアートエリアB1開館および中之島線開業10周年を記念して「鉄道芸術祭vol.8」が開催される。2010年より鉄道の創造性に着目し、多彩なテーマで開催されてきた本芸術祭。8回目となる今回は、加納俊輔、迫鉄平、上田良によるユニット「THE COPY TRAVELERS」、アムステルダム拠点の美術家 オスカー・ピータース、ゲーム作家・飯田和敏が参加する。
THE COPY TRAVELERSは、風景や人々のふるまいを写真によって採取し、コラージュした平面作品を通じて、都市の混沌や多層性を示すいっぽう、ピータースは、巨大な木製コースター型のキネティック・アートによって、鉄道や道路などを連想させる都市の空間構造を出現。そして、数々のゲームデザインを手がけてきた飯田は、ゲーム展示を通じて仮想現実の世界においてこそ可能な都市の浮遊体験を実現させると同時に、都市生活者のあり方にも言及するという。
三者三様の手法と表現を手がかりに、様々な課題を抱える都市とそこに住む人々の現実を俯瞰でとらえた本芸術祭は、来場者にどのような影響を与えるだろうか。