語るのは人か、あるいは街か。檜山真有評 高山明《個室都市東京2019》《続・前橋聖務日課−あかつきの村ウォーク》
演劇ユニット・Port Bを主宰し、演劇的手法により実際の都市を使ったパフォーマンスなどを手がけてきた高山明。その作品における都市と人間、物語の関係性をどうとらえるか。昨年発表された2つの作品から、キュレーターの檜山真有が論じる。
演劇ユニット・Port Bを主宰し、演劇的手法により実際の都市を使ったパフォーマンスなどを手がけてきた高山明。その作品における都市と人間、物語の関係性をどうとらえるか。昨年発表された2つの作品から、キュレーターの檜山真有が論じる。
2008年から毎年、恵比寿の東京都写真美術館を中心として展示、上映、イベントなどを複合的に行ってきた恵比寿映像祭の第12回が「時間を想像する」をテーマに開催。そして閉幕直後からは、新型コロナウイルスが世界中に大きな影響を与えている。誰もが「現在」という時間性に従わざるをえないこの状況下で、「時間とは何か」を問う作品群をどのように捉えなおすことができるのか? アーティストの石川卓磨がレビューする。
文化庁が「あいちトリエンナーレ2019」への補助金について、不交付から一転し交付を決めた。この件について、不交付撤回を求めてきたアーティストたちはどのような思いを抱いているのか?
文化庁が、「あいちトリエンナーレ2019」への補助金を減額して交付する決定を下し、大きな注目を集めている。しかしながら、「不交付」に至った経緯などは依然として謎のままだ。残された課題とは何か?
新型コロナウイルスによる脅威が続くなか、数多くの美術館・博物館が臨時休館を余儀なくされている。そのような状況下で美術館はどのような対応を行っているのか? 特徴的なものをまとめた。
新着のアート&カルチャー本の中から毎月、注目の図録やエッセイ、写真集など、様々な書籍を取り上げる、雑誌『美術手帖』の「BOOK」コーナー。グレイソン・ペリーが固定観念としての男性性に疑問を投げかける『男らしさの終焉』や、長谷川愛が自身の作品が生まれた経緯からアイデアの実践方法を導き出す『20XX年の革命家になるには─スペキュラティヴ・デザインの授業』など、注目の新刊を3冊ずつ2回にわたり紹介する。
新着のアート&カルチャー本の中から毎月、注目の図録やエッセイ、写真集など、様々な書籍を取り上げる、雑誌『美術手帖』の「BOOK」コーナー。炭鉱にまつわる多様な芸術文化活動を精査した『炭鉱と美術 旧産炭地における美術活動の変遷』や、大山エンリコイサムが文化的文脈のなかでストリート・アートを紹介する『ストリートアートの素顔 ニューヨーク・ライティング文化』など、注目の新刊を3冊ずつ2回にわたり紹介する。
2020年1月より放送を開始した大童澄瞳のマンガを原作に、湯浅政明が監督したアニメ『映像研には手を出すな!』。アニメーションづくりにのめり込む3人の女子高生の姿を、高い作画技術と演出によって描いた本作。映画史・映像文化論の研究者・渡邉大輔が、他作品とともに本作を検証しながら、今日に隆盛する「プロセスを描く映像文化」について分析する。
新型コロナウイルスの影響で、全国各地の美術館・博物館が臨時休館しているなか、いまも開館している館をまとめた。休館情報とあわせて確認してほしい(掲載基準は全国美術館会議の加盟館)。※本稿の更新は停止しております。最新情報は「まとめ:全国の美術館・博物館の再開状況」をご覧ください。
新型コロナウイルスの影響により、各地の美術館・博物館が休館となっている。この休館によって開幕が延期や中止となった主要な展覧会を開幕日順にまとめた。
スマートフォンやパソコンで、いつでも見たい動画コンテンツを視聴できるストリーミングサービス。今回はNetflixから、アーティストのドキュメンタリーやアートワールドで繰り広げられるサスペンスなど、アートを題材にした映画を紹介する。Netflixオリジナルコンテンツ以外は配信期限があるため、気になる作品は早めにチェックしてほしい。
戦後日本を代表するプロダクト・デザイナーとして知られる柳宗理。その多岐にわたる仕事の全貌に迫る展覧会「柳宗理デザイン 美との対話」が、島根県立美術館で開催されている。山陰地方と深い関わりを持ち、小さな生活用品から大型の構造物までをも生み出した柳。その作品群から見える、柳宗理の人物像とは?
新型コロナウイルスの拡大と政府方針を受けて休館する美術館・博物館をまとめました(臨時休館と通常休館が連なる場合は、通常休館も含めた期間を掲載)。(5月27日最終更新)
新型コロナウイルスに対する政府方針を受け、3月16日までの休館を発表した4つの国立博物館。こんなときだからこそ、ネットでミュージアムを楽しもう。
1960年代からニューヨークを拠点にパフォーマンスと映像インスタレーションを融合させた表現を続けてきたジョーン・ジョナス。その活動を記念して、2019年12月に京都で大規模なパフォーマンス公演『Reanimation』(2012年初演)が行われた。雪や動植物をモチーフに、人間中心的ではない時間や世界観を示すその内容は、近年のジョナスの関心のありようを動的に伝えるものだが、この記事では舞台上の彼女から視点を少し左にずらして、舞台下手にいた「演奏者」に移動してみたい。
「北欧のフェルメール」とも称されるデンマークを代表する画家、ヴィルヘルム・ハマスホイ。2008年には国立西洋美術館で初めて展覧会が開かれ、2020年にはその画業と同時代のデンマーク絵画を紹介する展覧会「ハマスホイとデンマーク絵画」が東京都美術館で開催されるなど、高い人気を集める画家だ。ハマスホイの特徴である「室内画」はなぜ生まれたのか? 19世紀デンマークの時代背景から紐解く。
2019年、京都で日本初となる世界で唯一のグローバルな博物館組織ICOM(国際博物館会議)の大会が行われた。3年に一度、世界各国からミュージアムのエキスパートたちが集まるこの大会とはどのようなものだったのか? その詳細を、ICOM会員でもある和歌山県立近代美術館学芸員・青木加苗が振り返る。
2019年10月、関東地方を縦断した台風19号により、9つの収蔵庫への浸水と収蔵品の被害が確認された川崎市市民ミュージアムでは、現在収蔵品のレスキューが懸命に行われている。同館で開館時の1988年から2016年まで、現代写真・デザインに関する展覧会に携わっていたインディペンデント・キュレーター、クリティックの深川雅文に、そのコレクションについて話を聞いた。
東京国立博物館、京都国立博物館、そして奈良国立博物館の3館が、4月1日より常設展の観覧料値上げに踏み切る。SNS上でも賛否を呼んでいるこの値上げについて考えたい。
新着のアート&カルチャー本の中から毎月、注目の図録やエッセイ、写真集など、様々な書籍を取り上げる、雑誌『美術手帖』の「BOOK」コーナー。バウハウス創設100周年を記念して新装版としてよみがえった「バウハウス叢書」や、伝統文化から切り離して語られてきた韓国の近代美術を通史的に描写した『韓国近代美術史』など、注目の新刊を3冊ずつ2回にわたり紹介する。