[原注]
*1──Bertolt Brecht. Life of Galileo. Harmondsworth: Penguin, 1980.(ベルトルト・ブレヒト『ガリレオの生涯』谷川道子訳、光文社、2013)
*2──Ayesha Ramachandran. The Worldmakers. Global Imagining in Early Modern Europe. Chicago: The University of Chicago Press, 2015.
*3──Bruno Latour, and Christophe Leclercq, eds. Reset Modernity! catalogue of the exhibition. Cambridge, Mass: MIT Press, 2016.
*4──Bruno Latour. Facing Gaia. Eight Lectures on the New Climatic Regime(translated by Cathy Porter). London: Polity Press, 2017.
*5──Michael E. Mann. The Hockey Stick and the Climate Wars: Dispatches from the Front Lines. New York: Columbia University Press, 2013.(マイケル・E・マン『地球温暖化論争:標的にされたホッケースティック曲線』藤倉良・桂井太郎訳、化学同人、2014)
*6──Kenneth Pomeranz. The Great Divergence: China, Europe, and the Making of the Modern World Economy. Princeton: Princeton University Press, 2000.(ケネス・ポメランツ『大分岐:中国、ヨーロッパ、そして近代世界経済の形成』、川北稔監訳、名古屋大学出版会、2015)
*7──Timothy Mitchell. Carbon Democracy. Political Power in the Age of Oil. New York: Verso, 2011.
*8──Pierre Charbonnier. Abondance et liberté. Paris: La Découverte, 2020.
*9──Saskia Sassen. Expulsions. Brutality and Complexity in the Global Economy. Cambridge, Mass: Harvard University Press, 2014.(サスキア・サッセン『グローバル資本主義と〈放逐〉の論理:不可視化されゆく人々と空間』伊藤茂訳、明石書店、2017)
*10──Dipesh Chakrabarty.”The Planet: An Emergent Humanist Category.“Critical Inquiry 46.Autumn(2019).
*11──Hannah Landecker. ”Antibiotic Resistance and the Biology of History. “Body and Society(2015)pp.1-34.
*12──Timothy Lenton, and Bruno Latour. ” Gaia 2.0.“ Science 14 Sep 2018, 368.6407(2018) pp.1066-68.
*13──Frédérique Aït-Touati, Alexandra Arènes, and Axelle Grégoire. Terra Forma: Manuel de cartographies potentielles. Paris: B42, 2019.
[訳注]
☆1──カタログ内の寄稿文献へのリファレンス。ここで直接参照いただけないのが残念だが、複数の視点への回路を徹底的に開けているのが本文の特徴であるので、あえて訳文に残した。以下、かっこ内に人名が入る場合はすべて同様。
☆2──本テキストではthe Earthとthe Globeの対比が重要なモチーフをなす。基本的にthe Earthは「地球」とし、the Globeは文脈に合わせ「地球儀」「チキュウ」などと訳し分けた。
☆3──エージェンシー(agency)は、アクターネットワーク理論のキーターム。「行為を生み出す力」を指し、いわゆる「主体」の内外にある様々なそれらが組み合わさることで、行為を行う「主体」ないし「アクター」がつくられるとされる(ブリュノ・ラトゥール『社会的なものを組み直す:アクターネットワーク理論入門』伊藤嘉高訳、法政大学出版局、2019、499頁より表現を短縮して引用)。本テキストでは文脈に合わせ簡素に「役割」とした。
☆4──ここで列挙されている語は、territory、Heimat、land、soil、homeland、landscape。すべてある種の帰属意識や懐かしさを伴いつつ、「自分の国」と「自分の土地」というニュアンスの重なった言葉である点を汲み取ってほしい。この後本文で文脈に合わせ「土地」・「土」と訳している語はそれぞれlandとsoilであり、「国土」という意味にもなりうる。
☆5──ドイツロマン派の自然観に影響を与えた一種の地理学。
☆6──伴侶種(companion spiecies)は、ダナ・ハラウェイが提唱する概念。系統的、機能論的な種間の差異や関係を固定的に定義するのとは別の仕方で、異なる種や存在がともに過ごすなかで相互に形成し合いながら生きる、一つひとつの生成的な関係性に着目しようという意図を含む。
☆7──ホロビオント(holobiont)は、生物学者リン・マーギュリスによる造語。同種個体の連結体を指して普通に群体(コロニー)と言う場合とは異なり、例えば褐虫藻やバクテリア、古細菌等との複雑な共生関係にある造礁サンゴのように、複数種の生命体がひとつの生命体のように振る舞う状態を指す。
☆8──以下、太字はカタログの各章タイトルに対応する。
協力=逸水一菜 編集協力=荒木朋子