日本と中国のアーティストからなるプロジェクト・刷音(シュアイン)の作品も紹介されている。刷音は2018年に、竹川宣彰の南京滞在をきっかけに立ち上げられ、ミュージシャン、美術家、デザイナー、フォトグラファー、パフォーマーなど、これまでに約40名のクリエーターが活動に参加している。竹川は、刷音が行う活動をパーティーと呼称しているが、それは様々な分野で表現を行う人たちが、自分たち自身が楽しいと思うことを実践し、そこにさらに人を呼んでともに楽しんでもらう時間・空間を生み出すことを目指していることに起因する。かたちには残らない制作過程もパーティーを体現するものであり、会場の随所にはそんなパーティーのかけらが散りばめられている。会期中には、音楽ライブをイベントとして開催するとともに、4回のシルクスクリーン印刷会を開催し、観客が「パーティー」に参加できる機会が設けられる。


館内1階の吹き抜けのスペースには、アルゼンチンを拠点に活動するトマス・サラセノによるプロジェクト、ムセオ・アエロ・ソラールの作品が展示されている。トマスは、芸術、建築、自然科学、天体物理学、工学などの分野から情報を得たリサーチをもとに、浮遊する彫刻、コミュニティ・プロジェクト、インタラクティブ・インスタレーションを制作している。本展では、使用済みのビニール袋を用いた巨大なインスタレーションが登場。これは、鳥取県内から集められた約8000枚のビニール袋で制作されており、それらには作品に参加した人々によって未来に向けたメッセージが書かれている。参加型のプロジェクトである本作は、会期の最後に大きなバルーンとなり、宙に浮かせるパフォーマンスが行われる予定だ。

「つながり」「関わり」を表す「コネクションズ」をテーマを掲げる本展。その切り口は多様であるが、それだけこの世界には「境界」があるということの表れでもあると感じる。だが、独自の方法でそれらを越境しようと試みるアーティストや作品に触れることは、自らが気づいてもいなかった「境界」を認識し、向き合う機会にもなり得るだろう。会場で作品を直に感じながら、「つながり」「関わり」について、ぜひ思いを巡らせてみてほしい。



















