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「スウェーデン絵画 北欧の光、日常のかがやき」(東京都美術館)開幕レポート。スウェーデンの画家たちはいかにしてアイデンティティを見つけたのか【3/4ページ】

 第3章「グレ=シュル=ロワンの芸術家村」では、黒田清輝や浅井忠も滞在した、パリ郊外にあるグレ=シュル=ロワンの芸術家村で、村人の日常を戸外制作によって描いた画家たちの作品を紹介。

展示風景より、カール・ノードシュトゥルム《グレ=シュル=ロワン》(1885-86)

 スウェーデン絵画の黄金期を代表する画家、カール・ノードシュトゥルム(1855〜1923)は、この村の素朴な風景に魅了された。また、その誘いを受けて、カール・ラーション(1853〜1919)もグレ=シュル=ロワンを訪れ、光にあふれた風景画を志向するようになった。

展示風景より、カール・ラーション《《ロココ》のための習作》(1888)

 第4章「日常のかがやき“スウェーデンらしい”暮らしのなかで」は、フランスで制作をしていたスウェーデン画家たちが帰国したのちに、自国のアイデンティティを活かした絵画を模索する様をたどる。

 帰国した多くのスウェーデン画家たちは、家族との生活や、制作仲間の姿など、日常的な光景を描くようになる。前述したラーションは、スウェーデンらしい暮らしのイメージをかたちづくった代表的な作家だ。例えば《カードゲームの支度》(1901)は、カードゲームをするために村の仲間を招く際、ラーションの妻や子供たちが酒や茶を用意するダイニングの様子が温かみのある色彩で描かれている。

展示風景より、カール・ラーション《カードゲームの支度》(1901)

編集部