愛媛県・道後温泉がアートプロジェクトを始めたのは2014年。その後、もっとも回数を重ね、ともにアートプロジェクトを行なってきたのが蜷川実花だ。蜷川と道後との取り組みは2015年、2018年、2021年に続き4回目。2021年からは延長を重ね約2年8ヶ月間にわたり、道後温泉別館 飛鳥乃湯泉中庭で作品を展開した。

今回のアートプロジェクトのコンセプトは「いのちの咲く湯 -A Place for Blooming-」。この地に積層した神話・歴史・文学・暮らしの記憶を、花の姿として呼び覚ます。プロジェクトの見どころについて「様々な場所で展覧会をさせていただくが、街全体を包むように表現ができるのは道後ならでは。歴史あるこの場所で回を重ねることで、どんな表現ができるのかチャレンジングだ」と、蜷川は語る。


今回は道後で初となる、アーティスト・蜷川実花と科学者・EiMプロデューサー・宮⽥裕章、クリエイティブディレクター・桑名功、テクニカルアートディレクター・上⽥晋也、ディレクター・打越誠らで結成されたクリエイティブチームEiMとの共同プロジェクトとなる。クリエイティブチームEiMとのコラボレーションについて「自分だけではできない表現ができることが、チームでつくる面白さ。この後、さらなる展開をしていくので楽しみにしていただきたい」と蜷川は自信をのぞかせる。

道後温泉本館は重要文化財でありながら、実際に入浴ができ、アート体験もできる特別な場所だ。なお、道後のアートプロジェクトでは初となるオフィシャルショップも道後温泉本館前にオープンした。蜷川のアーティストキャリアのなかでは最長会期となる約1年5ヶ月のプロジェクトに、足を運んでみてはいかがだろうか。





























