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「東京ビエンナーレ2025」開幕レポート。歩いて見つける、街とアートの新しい関係性【2/5ページ】

大手町・丸の内・有楽町エリア

 観光客やビジネスパーソンが数多く行き交う東京駅や皇居が位置する大手町・丸の内・有楽町エリアを見ていこう。

東京駅

 JR東京駅地下道に直結する行幸地下ギャラリーでは、グラフィックデザイナーとして活躍し、2013年以降は絵画制作に注力している佐藤直樹による、絵巻のような木炭画《そこで生えている。2018-2025》がずらりと並ぶ。ライフワークとして、大判のベニヤ板を横に描き継ぐかたちで継続的に制作されてきた本作は、現在では全長300メートルを超えるという。

 会期中は、大手町パークビル1階エントランスにて、《そこで生えている。2025-》の公開制作も行われており、実際の制作風景を間近で見ることができる。

展示風景より、佐藤直樹《そこで生えている。2018–2025》
展示風景より、佐藤直樹《そこで生えている。2018–2025》。最新作に向かうにつれて、小さな立体作品やドローイングなども登場する

 また、同エリアにある大手町ファーストスクエアの壁面には、作家・大内風による、縦横10メートルにおよぶ大型作品《分散、上昇、規律、統合》が展示されている。具象と抽象を行き来しながら生の本質に迫らんとしてきた作家ならではの、豊かな色彩と力強い筆致にもぜひ注目してほしい。

展示風景より、大内風《分散、上昇、規律、統合》

編集部