1章と2章のあいだには、ララ・ファヴァレットによるインスタレーション《レベル5》がダイナミックに展示されている。本作は、回転する14色の巨大な洗車ブラシで構成。工業的な文脈から切り離された洗車ブラシが彫刻のような存在となり、加速と減速を繰り返しながら回転し、色彩のエネルギーを放つ。

第2章「色彩の象徴性」では、色の文化的・象徴的な側面を深く掘り下げ、色彩の選択を通じてどのように意味や感情を伝えられるのかを考察する。


とくに注目なのは、希少なジェイドのジュエリーや、プラチナにダイヤモンド、壮麗なエメラルドをあしらった伝説的な《ネックレス》(1961)だ。「セブン・ワンダーズ」と呼ばれるこの特別なジュエリーは、イタリアの女優、モニカ・ヴィッティやジーナ・ロロブリジーダといった著名人に愛用されてきた由来を持つ。

色彩と無限の展開を象徴する蛇を模した「セルペンティ」のブレスレットウォッチは、深いグリーンの展示室中央に、円を描くように展示された。


またこの章では、森万里子の《Onogoro Stone Ⅲ》を見ることができる。本作は古事記におけるイザナギとイザナミの創造神話に着想を得たもの。宝玉で飾られた天沼矛から海に滴ったしずくが積もって生まれたというオノゴロ島を、現代的な素材によって再構築した。




















