アーティストとコラボレーションをすることについて、クロキはどのように考えているのか。代表取締役の黒木立志は次のように語った。「米澤さんはデニムの制作工程や材質、使用されている機械までを真摯に細かいところまでリサーチし、理解してくれました。アーティストとのコラボレーションは、私たちにとっても慣れ親しんだデニムの可能性を拡げてくれるもの。加工のための機械を使いこなしながら、世界に向けたクリエイションをつくりあげる米澤さんの制作は、社員にとっても自分たちがつくっている製品の持つ多様な可能性を感じることができる貴重な機会になっています」。


今回のLVMH メティエ ダールは、アーティストとしての米澤にどのような経験をもたらしたのか。米澤は次のように語ってくれた。
「映像やデジタルツールを用いた、どちらかというとフィジカルとの距離がある制作が多い私にとって、デニムという具体的な素材と長期間にわたって対峙するというのは大きな挑戦でした。それはほどよい負荷として、現実に存在するものを触ることについての解像度を上げてくれました。 それは大きな成長だと思っていますし、 触れて感じることをコントロールしながら作品に投影できたら、新たな挑戦ができるような気がしています」。




















