「エットレ・ソットサス —魔法がはじまるとき、デザインは生まれる」、アーティゾン美術館で開催。日本初の大規模回顧展、石橋財団コレクション100点超を一挙公開

東京・京橋のアーティゾン美術館で、20世紀イタリアデザインを代表するエットレ・ソットサス(1917〜2007)の大規模回顧展「エットレ・ソットサス —魔法がはじまるとき、デザインは生まれる」が開催される。会期は6月23日から10月4日まで。

カールトン 1981(デザイン)/1981(製作:メンフィス・ミラノ) 石橋財団アーティゾン美術館 © Erede Ettore Sottsass

 東京・京橋のアーティゾン美術館で、20世紀イタリアデザインを代表するエットレ・ソットサス(1917〜2007)の大規模回顧展「エットレ・ソットサス —魔法がはじまるとき、デザインは生まれる」が開催される。会期は2026年6月23日から10月4日まで。石橋財団が近年形成した100点超のコレクションを中心に、初期から晩年までの創作の全体像を提示する日本初の本格的回顧展となる。

 ソットサスは1917年オーストリア・インスブルック生まれ。1950年代からオリベッティやポルトロノーヴァのために数々の名作を手がけ、80年代には自身が発起人となって国際的なデザイナー集団「メンフィス」を結成。大胆な色彩と形態によるデザインの数々でセンセーションを巻き起こした。85年頃にメンフィスを離脱して以降も遊び心溢れる挑戦的なデザインをつくり続け、2007年に90歳で没。生誕100周年の2017年には欧米の美術館を中心に大規模な回顧展が開催されるなど、その評価はますます高まっている。

エットレ・ソットサス Photography Erik & Petra Hesmerg

 近年、石橋財団ではソットサスの作品を重点的に収集。ジャンルは家具、セラミック、機器類、ガラス器、写真、ドローイングなど多岐にわたり、現在100点を超える一大コレクションとなっている。本展は、アーティゾン美術館にとって初のデザイン展であり、ソットサス作品群を一挙に公開する初の機会だ。

 展示は、オリベッティやポルトロノーヴァと協働した1950〜60年代、ラディカル・デザインの潮流と放浪の時代を経た1960年代後半〜70年代、メンフィスを率いた1980年代前半、そして1990年代以降の晩年へと、時代ごとに構成。ソットサスの初期から晩年にいたる100点以上の作品に倉俣やミケーレ・デ・ルッキといった盟友たちの作品を加え、ソットサスの創作の軌跡を紹介する国内初の機会となる。

マラバール 1982(デザイン)/ 1982(製作:メンフィス・ミラノ、ビトッシ) 石橋財団アーティゾン美術館 © Erede Ettore Sottsass

 副題に掲げられた「魔法がはじまるとき、デザインは生まれる」という言葉は、ソットサスが生涯にわたって追求した創作の姿勢を端的に示すものだ。合理性の向こう側にあるものに目を向けた彼の実践は、今日のデザインやアートを考えるうえでもなお示唆に富む。本展は、その思想と造形の全貌をあらためて問い直す場となるだろう。

編集部