ラグジュアリーブランドを多数傘下に収める、フランスのLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)。同社の工芸部門であるLVMH Métiers d’Artが、新たな芸術の才能を発見・育成するとともに、伝統工芸への革新的なアプローチをすることを目的に実施しているアーティスト・イン・レジデンスプログラムが日本で初開催。レジデンスアーティストに米澤柊が選ばれた。
米澤は1999年東京生まれ。アーティスト、アニメーター。ビデオ、2D 作品、インスタレーションを含むマルチメディア作品は、アニメキャラクターの幽霊のような肉体を掘り下げ、アニメーションの微妙なテクスチャと残像を明らかにすることで、デジタル作品に生命感について思考している。おもな個展にうみの皮膚、いないの骨」(SNOW Contemporary、2024)、「ハッピーバース」(PARCO museum tokyo、2023)、「劇場版:オバケのB′」(NTTインターコミュニケーション・センター、2022)。おもなグループ展に「OPEN SITE7」(Tokyo arts and space本郷、2022)、「惑星ザムザ」(小高製本工業跡地、2022)、「ATAMI ART GRANT」(熱海市街地、2021)など。
レジデンスの舞台となるのは、今年75周年を迎える岡山の老舗デニムメーカー「KUROKI」。選出された米澤柊は6ヶ月間の滞在制作を通じてデニムの職人世界をリサーチし、自由に作品制作を実施する。なお、制作作品は2025年下半期に発表される予定だ。