展覧会後半では、「ムーミン」シリーズを彩るキャラクターたちとその世界観が一堂に集結。小説、コミックス、絵本『ムーミン谷へのふしぎな旅』、キャラクターのスケッチなど、250点を超える作品が展示されており、観客は様々な表情を見せるムーミンたちと出会うことができる。



「ムーミン谷は楽園のような場所ですが、実際にはつねに変化のなかにありました。トーベの作品には、洪水や嵐など、自然災害や不確かな出来事が描かれています。今日の私たちにとって、彼女の作品から学ぶべきことは多くあります。不確実な世界のなかで、想像力と創造力、そして思いやりの力がどれほど大切であるかを教えてくれるのです」。
ヘルシンキ市立美術館の館長、アルヤ・ミッレルは本展の開幕にあたりそう述べている。まさにいま、世界が直面する不安や分断の時代において、「ムーミン」の物語が届けてくれる癒しと希望、そして“帰る場所”としての「ムーミン谷」の存在意義が、あらためて問われている。






















