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「超 国宝-祈りのかがやき-」(奈良国立博物館)開幕。これまでにない国宝展【5/7ページ】

美麗なる仏の世界

 第四章「美麗なる仏の世界」の白眉は、運慶の現存する最古の作例《大日如来坐像》(1176)だろう。若き運慶の卓越した造形力に息を呑む作品だ。

展示風景より、運慶作の国宝《大日如来坐像》(1176)

 また《辟邪絵》(平安時代)は鬼とたたかう神々を勇ましくかつユーモラスに描いた平安絵巻の傑作。一見神とは見えない異形の姿が、高い画力によって表現されている。

展示風景より、国宝《辟邪絵》(平安時代)

 《両界曼茶羅(子島曼茶羅)》(平安時代)にも着目してほしい。両界曼茶羅とは、二幅一対で密教儀礼に用いられた曼荼羅。本作のように、綾地に金銀泥で描かれた両界曼茶羅は稀だという。

展示風景より、国宝《両界曼茶羅(子島曼茶羅)》(平安時代)

編集部