絵と着物に共通するもの
会場に並ぶのは着物だけではない。その制作プロセスがわかる図案や型紙、色見本、配色伝票、そして特殊な道具類が展示。ふだん着物に親しみのない人にとっても、着物の構造を理解する助けとなるだろう。
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加藤は今回のプロジェクトについて、「ずっと残っている文化は様々なことがやり尽くされているので、新鮮なものをつくるしかない。それは絵も着物も共通している。そこが一致していたからこそ、この仕事がてきた」としつつ、「着物を着ることもないし知識もないなかで、やりながらいろんなことを教わった。一生に一度できるかどうかのいい経験ができた」と語っている。
「伝統とは、守ることでなく創ること」という千總の教えを体現するような今回のコラボレーション。ぜひその繊細な表現を実物で目撃してほしい。
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