「黙: Speaking in Silence」(両足院)開幕レポート。名刹に響くボスコ・ソディと加藤泉の沈黙の対話

京都・両足院を舞台に、メキシコのボスコ・ソディと日本の加藤泉による2人展「黙: Speaking in Silence ‒ Bosco Sodi & Izumi Kato」が開催される。その様子をアーティストの言葉とともに紹介する。

文・撮影=王崇橋(ウェブ版「美術美術」編集部)

展示風景より

 京都の名刹・両足院にて、メキシコと日本のふたりのアーティスト、ボスコ・ソディと加藤泉による展示「黙: Speaking in Silence ‒ Bosco Sodi & Izumi Kato」が開催される。会期は11月2日〜17日。

 本展はソディと加藤が20年近くにわたって築いてきた友情と芸術的交流のなかから生まれ、アーティスト自身で構想・企画された初の展覧会。京都にある建仁寺の塔頭寺院である両足院を特別拝観とし、禅寺の静寂に包まれた空間でふたりのアート作品が対話する特別な展示となっている。

展示風景より
展示風景より

 ふたりのアーティストの出会いは2007年、ソディが初めて日本で滞在制作を行った際に始まる。ソディは本展の内覧会にて、その友情を「沈黙のなかで測るもの」とし、言葉に頼らずともともに過ごすだけで通じ合える関係こそが真の友情であると語っている。本展のテーマである「黙(沈黙)」には、こうした長い年月を経たふたりの友情や、彼らの作品がもつ無言の力が込められている。

ボスコ・ソディ(左)と加藤泉

編集部

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