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「動く?飛び出す!不思議な絵画 オプ・アート展」(北海道立旭川美術館)レポート。いま改めて体感するオプ・アートの魅力【4/5ページ】

 1965年の「レスポンシヴ・アイ(応答する眼)」展において、オプ・アートの旗手と位置づけられ、後進に影響を与えたのがハンガリー出身のヴィクトル・ヴァザルリ(1908〜1997)だ。1950年代には白と黒による画面構成を手がけたが、60年代からは豊かな色彩を用いて幾何学的図形を規則的に配置し錯視を生み出した。色、線、形の組み合わせによって、立体的な視覚が矢継ぎ早に変わっていくその作品群は、オプ・アートが見る者に与える素朴な驚きにあふれている。

展示風景より、ヴィクトル・ヴァザルリの作品群

 2019年にエスパス ルイ・ヴィトン東京でも個展が開催されたヘスス・ラファエル・ソト(1923〜2005)はベネズエラ生まれ。南米とパリを拠点に活動した作家で、プラスチックや金属の棒などを吊り下げて空間を構成する「Penetrable(浸透可能なるもの)」シリーズをライフワークとした。ソトが作品に頻繁に取り入れたのが「モアレ」の効果だ。ストライプと四角形を組み合わせ、見る側が位置を変えることで四角形が揺らいだり点滅しているように見える。平面作品ながらも、流動的に奥行きが変容するので、作品に釘付けになってしまう。

展示風景より、右がヘスス・ラファエル・ソト《相反価値、ニューヨーク》(1984)

編集部

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