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「私は死を乗り越えて生きてゆきたい」(草間彌生美術館)開幕レポート。草間の死生観はいかに作品に表れたか【4/4ページ】

 最後となる5階の屋外ギャラリーでは、最新の「かぼちゃ」をモチーフとした作品《大いなる巨大な南瓜》(2024)が佇む。草間の代名詞ともいえるアイコニックな作品だが、ここまでの展示で草間の死生観に触れてきたあとに見ると、生命の象徴のようにも感じられるだろう。観賞者はこの屋外空間からふたたび1階のロビーへとエレベーターで戻ることになるが、こうした循環的な導線も、生と死の輪廻を想起させる。

展示風景より、《大いなる巨大な南瓜》(2024)©YAYOI KUSAMA

 草間の創作をつらぬく死生観に焦点を当てた本展のあとでは、誰もが知る草間の作品の数々の味方も少し変化して見えるかもしれない。草間彌生というアーティストへの新たな気づきを提示する展覧会といえるだろう。 

編集部

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