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2020.12.1

いくつ行ったことがある? 草間彌生の作品にいつでも会える国内の美術館まとめ

世界中で絶大な人気を誇る、「水玉の女王」草間彌生。その作品が常設展示されている国内の美術館をピックアップしてお届けする(すべての作品画像/All images of works:© YAYOI KUSAMA)。 ※本稿は2018年8月の記事を改訂したものです

草間彌生 南瓜 1994 香川県 直島町 / ベネッセアートサイト直島 写真=安斎重男
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草間彌生美術館(東京都)

草間彌生美術館1F 外観 Photo by Shintaro Ono (Nippon Design Center, Inc.)

 草間彌生を語るうえで欠かせないのが、2017年10月に開館した草間彌生美術館。コレクションを年2回の展覧会にて紹介し、講演会などを催すことで、草間が作品を通じて繰り返し訴えてきた「世界平和」と「人間愛」というメッセージを広く世界に伝えることを目指している。

 館内に展示されているのは、もちろんすべてが草間彌生作品。企画展によって展示される作品は変わるが、絵画や立体作品、インスタレーションなど多様な草間作品をつねに見ることができる。

 とどまるところを知らず、今もなお旺盛な制作に邁進している草間の鮮烈な作品を、あますところなく堪能できる美術館だ。チケットは完全日時指定制の前売券のみの取扱いなので、詳細は同館ウェブサイトを参照してほしい。

住所:東京都新宿区弁天町107
電話番号:03-5273-1778

十和田市現代美術館(青森県) 《愛はとこしえ十和田でうたう》

 草間彌生 愛はとこしえ十和田でうたう 2010

 オノ・ヨーコや奈良美智、ロン・ミュエクなど世界で活躍するアーティストによって構成されているコレクションをもつ十和田市現代美術館。

 メインストリートである官庁街通り全体をひとつの美術館に見立て、屋外に多数の作品を展示している。そんな屋外空間を舞台にしたアート広場の一角にあるのが、カボチャや少女、キノコ、犬たちの8つの彫刻群《愛はとこしえ十和田でうたう》(2010)だ。

 この広場では、入館料を払わなくても草間の作品をはじめとする様々な国内外の作家たちによる作品を鑑賞することができ、気軽に現代美術を楽しむことができる。

住所:青森県十和田市西二番町10-9
電話番号:0176-20-1127

ハラ ミュージアム アーク(群馬県) 《ミラールーム(かぼちゃ)》

草間彌生 ミラールーム(かぼちゃ) 1991/1992 撮影=上野則宏

 磯崎新設計の黒で統一されたシャープな木造建築であるハラ ミュージアム アークは、原美術館の別館として、国内外の優れた現代美術を紹介している。

 そのコレクションのひとつである草間の《ミラールーム(かぼちゃ)》は、鏡張りの部屋を小窓からのぞくと無数のかぼちゃの世界が広がるインスタレーション作品。また、展示室全体の壁・床・天井一面を黄色に塗り、大中小の水玉をちりばめることで作品をより効果的に見せている。

 野外作品も展示されているハラ ミュージアム アーク。また、現代美術だけではなく、国宝・重要文化財を含む約120点からなる古美術コレクション「原六郎コレクション」のための特別展示室「觀海庵(かんかいあん)」の展示も、あわせてチェックしてほしい。

住所:群馬県渋川市金井2855-1
電話番号:0279-24-6585

越後妻有 大地の芸術祭の里(新潟) 《花咲ける妻有》

草間彌生 花咲ける妻有 2003 撮影=中村脩

 2018年7月29日に開幕し、今年で7回目を迎えた日本を代表する芸術祭「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」は、これまでに蓄積されてきた約200点もの作品が常設展示されている。

 周囲を山々に囲まれた松代エリアにある、水玉の描かれた巨大な花のオブジェ《花咲ける妻有》(2003)は、草間が「私のお気に入りナンバーワン」と同芸術祭公式サイトにコメントしている作品だ。そのほかにもイリヤ&エミリア・カバコフの《棚田》など、世界的なアーティストの作品が点在している。

 ダイナミックな野外彫刻を越後妻有の青空とともに体感できる。

住所:新潟県十日町市松代3743-1
電話番号:025-595-6180

クレマチスの丘(静岡県) 《明日咲く花》

草間彌生 明日咲く花 2012 撮影=岡野圭

 「クレマチスの丘」は静岡県・長泉町の富士山麓の見晴らしのいい丘陵地にあり、ヴァンジ彫刻庭園美術館やベルナール・ビュフェ美術館、IZU PHOTO MUSEUMといった美術館や井上靖文学館、そしてショップやレストランも併設された文化と自然が一体となった複合施設だ。

 彫刻作品《明日咲く花》(2012)はクレマチスの丘創設15周年を記念し、クレマチスの丘に常設設置された作品。以前はヴァンジ彫刻庭園美術館の庭園に設置されていたが、現在は美術館チケットセンター前に移設。来館者たちを出迎えてくれる。

 庭園内にある約250品種2000株以上のクレマチスをはじめ、多種多様な花と草間の「花」との共演を楽しみたい。

住所:静岡県長泉町東野クレマチスの丘347-1
電話:055-989-8787

松本市美術館(長野県) 《幻の華》《松本から未来へ》

左から草間彌生《幻の華》(2002)、《松本から未来へ》(2016) 松本市美術館 ©YAYOI KUSAMA

 草間の生誕の地である松本市美術館では、建物正面に常設されている巨大野外彫刻《幻の華》(2002)と、ガラス面を水玉で覆った作品《松本から未来へ》(2016)が来館者を迎え入れる。

 同館ではほかにも、新作絵画シリーズ「わが永遠の魂」の作品をはじめ、草間の少女期から近年までの作品を幅広くコレクション、展示している。

 また、同館では自動販売機やベンチなども草間を代表するモチーフである水玉模様で彩られており、草間の故郷・松本でその世界観を存分に堪能できる。

住所:長野県松本市中央4-2-22
電話番号:0263-39-7400

直島(香川県) 《南瓜》《赤かぼちゃ》

草間彌生 赤かぼちゃ 2006 直島・宮浦港緑地 写真=青地大輔

 3年に1度開催される現代美術の祭典「瀬戸内国際芸術祭」の開催地として知られている、瀬戸内海に浮かぶ島のひとつである直島。

 ベネッセハウスの屋外作品のひとつである《南瓜》(1994)は、背景の美しい瀬戸内の海と相まって、自然と美術が調和する特別な場所をつくりだしている。

 もうひとつの野外オブジェ《赤かぼちゃ》(1994)は「太陽の『赤い光』を宇宙の果てまで探してきて、それは直島の海の中で赤カボチャに変身してしまった」と草間自身が語った作品。水玉のいくつかはくりぬかれており、内部に入ることができる。

 瀬戸内の豊かな自然とともに、草間の人気作品を楽しむために国内外から多くの美術ファンが訪れる直島。地中美術館などの施設とともに、ゆっくりと楽しみたい。

住所:香川県香川郡直島町宮浦2249-49(赤かぼちゃ) 
香川県香川郡直島町琴弾地(南瓜)

福岡市美術館(福岡県) 《南瓜》

エスプラナード夜景、草間彌生《南瓜》(1994)展示の様子 撮影=(株)エスエス上田新一郎

 福岡市美術館は福岡市中心部の大濠公園内にあり、近現代美術と古美術を中心とした1万6千点余ものコレクションを所蔵する美術館。2年以上の改修休館を経て、2019年3月にリニューアルオープンを迎えた。

 リニューアル前から展示されていた同館所蔵の野外彫刻作品《南瓜》(1994)は、リニューアル開館後も屋外で見ることができる。同館はこれを含め、33点の草間作品を所蔵しているので、常設展などもチェックしたい。

住所:福岡県福岡市中央区大濠公園1-6
電話:092-714-6051

鹿児島県霧島アートの森(鹿児島県) 《シャングリラの華》《赤い靴》

野外に展示されている、草間彌生《シャングリラの華》(2000、鹿児島県霧島アートの森蔵)
中庭コートに展示されている、草間彌生《赤い靴》(2002、鹿児島県霧島アートの森蔵)

 霧島アートの森は鹿児島県の芸術交流拠点施設であり、国内外の作家がこの地を訪れ、自然や歴史的・文化的な特徴を生かしながら構想したオリジナルの作品が設置される美術館だ。

 野外作品《シャングリラの華》(2000)は不老不死の桃源郷に色あざやかに咲きほこる花をテーマとし、生命・魂・希望を表したもの。また、女性の自立を象徴したハイヒールを題材にしている《赤い靴》(2002)は、草間作品の特徴である原色と水玉模様が用いられ、無機質なアートホールに強いアクセントを与える作品だ。

 霧島の雄大な景観の中で、草間の作品をはじめとする、自然と調和した彫刻作品を鑑賞できる。

住所:鹿児島県姶良郡湧水町木場6340-220
電話:0995-74-5945

すべての作品画像/All images of works:© YAYOI KUSAMA