東京・日本橋の三井記念美術館で、開館20周年特別展「生誕1200年 歌仙 在原業平と伊勢物語」がスタートした。会期は4月5日まで。担当学芸員は清水実(三井記念美術館 参事・学芸部長)、藤原幹大(三井記念美術館 学芸員)。
『伊勢物語』は平安時代に成立した短編の歌物語集で、その作者は諸説ある。その主人公「昔男」のモデルとしても知られる在原業平(825~80)は、平安時代初期から前期に存在した貴族であり、優れた歌人でもあった。物語を通じて立ち現れるその人物像は、「歌仙」にして「恋多き歌人」として描かれ、今日まで語り継がれてきた。本展監修の河田昌之(和泉市久保惣記念美術館学芸員)や根津美術館の協力を得て開催される本展では、『伊勢物語』を題材とした絵画・工芸・茶道具を一堂に展示し、そのイメージの広がりや多様な造形美を紹介している。

まず最初の展示室では、現存最古の彩色写本とされる重要文化財《伊勢物語絵巻 第4段「西の対」部分 1巻》(鎌倉時代・13~14世紀)をはじめ、全125段から成る『伊勢物語』の名場面を描いた絵巻・色紙・かるた・合貝(あわせがい)・茶道具などが並ぶ。これらを通じて、物語のあらすじをダイジェスト的にたどることが可能となっている。

































