デザイナー、そして起業へ
3階と2階に分かれる会場では、コンランの功績を8つのセクションに分けて紹介。最初の展示室では、戦後不況のなかにあったイギリスでデザイナーとして身を立てた若きコンランの取り組みや、コンラン・ファブリックス、コンラン・ファニチャーなど起業の道にも歩みを進めた姿を様々な製品や周縁人物によるインタビュー映像から紹介している。
やがて、1956年にインテリアやグラフィックまで手がけるコンラン・デザイン・グループを設立したコンランは、デザイナーのみならず「テイストメーカー」としての側面を際立たせることとなる。64年にはライフスタイルの提案をテーマに小売店「ハビタ(habitat)」を立ち上げ、ハビタが国際的に成功した73年には「ザ・コンランショップ」をオープン。独自の生活環境を提案するこのスタイルは世界のデザイン市場に大きな影響を与えたという。