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「アレック・ソス 部屋についての部屋」展(東京都写真美術館)レポート。なぜ「部屋」なのか?【2/4ページ】

Room 1

 1つ目の部屋では、ミシシッピ川流域を1999年から2002年にかけて撮影した「Sleeping by the Mississippi」を中心とした初期のカラー作品が並ぶ。ソスが最初に注目されるようになったのがこのシリーズで、ソスはできるだけ被写体の家の中に招き入れてもらい、結びつきを深めることを試みたという。人が写っていない写真であっても、その存在の残滓を伝えるような作品だ。「だた記録をとるのではなく、被写体が持っている夢やイマジネーションを感じとらせるような表現を目指した」とソスは語る。

Room 1の展示風景より、「Sleeping by the Mississippi」シリーズ

Room 2

 次の部屋では、1996年頃に撮影された初期のモノクロの「Looking for love」シリーズと、2004年から05年にかけて撮影された「Niagara」シリーズが中心となる。後者はナイアガラの滝そのものではなく、その周囲の人々に目を向けたもので、本展ではテレビの前で撮影されたカップル、2つのタオルでつくられた白鳥など、結婚式直後の家族など、小さいながらも象徴的な作品が光る。 

 また、ウィリアム・エグルストンやナン・ゴールディンら、ソスが影響を受けた4人の写真家を写したカラー・ポートレイトも、オマージュとして展示されている。

Room 2の展示風景より、「Niagara」シリーズ
Room 2の展示風景より、左がエグルストンらのポートレイト

編集部

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