2024.3.15

公園の遊具とボッテガ・ヴェネタが出会うとき。アレック・ソスとの写真展が開催へ

国際写真家集団「マグナム・フォト」のメンバーであるアレック・ソスが東京近郊の公園で撮影した、ボッテガ・ヴェネタ SUMMER 24のキャンペーン ビジュアル。これらを紹介する展覧会「TOKYO PLAYTIME An exhibition by Alec Soth and Bottega Veneta」が、東京・神宮前のseeenで開催される。会期は3月29日〜4月14日。

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 東京近郊の公園で見かけるユニークな遊具。ここを舞台に撮り下ろされた、ボッテガ・ヴェネタ SUMMER 24のキャンペーンビジュアルが、展覧会「TOKYO PLAYTIME An exhibition by Alec Soth and Bottega Veneta」にて披露される。会場は東京・神宮前のseeen。会期は3月29日〜4月14日。

 今回のビジュアルを撮影したのは、国際写真家集団「マグナム・フォト」のメンバーであるアレック・ソス。1969年アメリカ生まれのソスは、ウォーカー・エヴァンスやロバート・フランク、スティーブン・ショアのドキュメンタリー・スタイルの伝統を継承する存在で、写真を通しての旅や、「旅の途中」をテーマに取り入れた作品を手がけてきた。

 ソスは大型写真やプロジェクトで知られており、これまで開催してきた個展は50以上。2022年には日本の美術館における初個展「Gathered Leaves」が神奈川県立近代美術館 葉山で開催され注目を集めた。またソスは写真集の刊行も24冊を超える。21年には英国王立写真協会から名誉フェローが授与されるなど、名実ともに写真界の重要人物と言える。

 そんなソスとイタリアのラグジュアリーブランドであるボッテガ・ヴェネタがタッグを組んだ今回のSUMMER 24 キャンペーン。マチュー・ブレイジーがデザインした唯一無二のアイテムをまとったモデルたちが、東京近郊の公園にある遊具とともに写真に収められている。

 発見や冒険のスピリッツを表現したというこのキャンペーン。マチュー・ブレイジーは「オデッセイは自由と希望に満ちあふれた旅です。公園という空間には、自由や喜び、試行錯誤、発見があります。自分だけの冒険が生まれたり、挑戦してみたり、ありとあらゆる方法で自分を体験できる場所です」とのコメントを寄せている。

 またソスは、このキャンペーンの意図をこう語る。「マチューのクリエイションにふれるとき、私は2つの世界を同時に体感しています。ひとつはあらゆる感覚と深く結びついたフィジカルな世界。もうひとつは幻想の世界です。このキャンペーンでは遊び心を意識しました。公園は、マチューの独創性にあふれたイマジネーションのメタファーのように感じました。私の写真にも多様なセレンディピティ(予期せぬ発見)を取り入れたかったのです」。

 マチュー・ブレイジーとアレック・ソスという2つの才能が出会うことで生み出された、これまでにない世界観。その表現を展覧会でじっくりと鑑賞したい。

 なお、ボッテガ・ヴェネタは4作目となる最新のFANZINEをストアと世界各国の書店で数量限定で配布。今シーズンのFANZINEは、マチュー・ブレイジーによるSUMMER 24 コレクションの創造的な制作プロセスとともに、作品が誘う現実とイマジネーションの旅を解き明かるものだ。 アレック・ソスが手がけた写真、撮影の舞台裏、スケッチ、ステッカー、旅のノートなどをまとめた全4冊の構成。SUMMER 24 コレクションのショー会場のフロアに描かれたものと同じ世界地図のイラストをプリントしたブックケースに収納されている豪華仕様となっているので、ぜひ手に入れてほしい。

FANZINE
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