文化庁の委託により発行された最新レポート「The Japanese Art Market 2025」が公表され、2024年の日本アート市場規模が前年比2%増の6億9200万ドル(約1080億円、2026年2月為替レート換算)に達したことが明らかになった。
本レポートは、アート・バーゼルとUBSが毎年発表する「The Art Basel and UBS Global Art Market Report」の著者であるクレア・マカンドリュー博士率いるArts Economicsが調査を担当。世界全体のアート市場が同年12%減少するなか、日本は主要市場のなかで数少ない成長を記録した。
いっぽうでマカンドリュー博士は、「表面的な安定とは裏腹に、多くの事業者にとっては厳しい一年でもあった」と指摘する。「とりわけアートフェアや越境取引、海外渡航など国際的活動に関連する分野では急速なインフレが進行している。しかし、これらの支出は長期的には戦略的に不可欠な投資となりうる。拡大する国内コレクター基盤を超えて市場を発展させ、国際市場における日本の存在感を強化するうえで重要だからだ」。
日本のアート市場は2020年、パンデミックの影響により38%の大幅減少を経験したが、その後回復し、2022年には7億5600万ドルを記録。現在は安定局面にある。今回のレポートでは、ディーラー調査、オークションデータ、GDP統計などを統合し、市場の構造と経済的波及効果を包括的に分析している。























