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草間彌生美術館で「集合の魂たち」が開幕。初期から現在まで「集積」作品の展開を追う

東京・新宿の草間彌生美術館で、展覧会「集合の魂たち」展が開幕した。本展では最初期の「集積」作品や、バルーンのインスタレーションを見ることができる。

展示風景より、右が《蕾は開く》(2015)

 2017年、東京・新宿に開館した草間彌生美術館。ここで、5回目となる展覧会「集合の魂たち」が10月10日、スタートした。

 本展では、草間彌生が1961年に制作を始めた「集積」「集合」と題した作品群を展観。幼少期に体験した幻覚や、性・機械文明における食に対する強迫観念を作品化したシリーズの展開を追う。

展示風景より、中央が《無題(椅子)》(1963)
展示風景より、《文字の集積》(1961)の部分

 2階の展示室では、ステッカーなど日用品をコラージュした最初期の平面作品に加え、布に綿を詰めた突起物を家具や靴などの日用品に無数に貼り付けたソフト・スカルプチュアを展示。やむにやまれぬ衝動から生まれ自ら推進する、草間が「ドライヴィング・イメージ」と呼ぶものの源泉を見ることができる。

 加えて、60年代に草間がクレス・オルデンバーグ、アンディ・ウォーホルなどポップ・アートの作家たちとともに参加した展覧会の風景やレビュー記事、スタジオ風景の写真で構成されるドキュメンテーションにも注目したい。

展示風景より、記録資料が並ぶ

 3階では、草間が2009年以降精力的に制作を続け、現時点で620点を超える最大の絵画シリーズ「わが永遠の魂」から16点に加え、最新作である彫刻2点も展示。草間が人生を賭して取り組み続ける反復とその集合の、現在地と言える作品群となっている。

会場風景

 また、1階のエントランスにはバルーンのインスタレーション《水玉強迫》(1999)が展示されているほか、前回に引き続き最新のインスタレーション作品《天国への梯子》(2019)や、屋上の《PUMPKIN》(2015)を鑑賞することができるため、こちらもあわせてチェックしてほしい。

展示風景より、《天国への梯子》(2019)
展示風景より、《PUMPKIN》(2015)

編集部

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