舞台は「まち」。
「アッセンブリッジ・ナゴヤ 2017」でアートと音楽を楽しむ

まちを舞台にした音楽とアートのフェスティバル「アッセンブリッジ・ナゴヤ2017」が10月14日から12月10日の会期で開催されている。2年目の開催となる今回は、それぞれのジャンルをつなぐプログラムが多数展開されている。

会場風景 撮影=岡田和奈佳 画像提供=アッセンブリッジ・ナゴヤ実行委員会

 「アッセンブリッジ・ナゴヤ」は、2016年より始まったアートイベント。現代美術とクラシック音楽という2つの柱で構成されているのが特徴だ。

 今回、アートプログラムでは、昨年に引き続き「パノラマ庭園」というタイトルで作品を展開。日本を代表する作曲家・一柳慧が1976年に発表したピアノ曲《タイム・シークエンス》に着想を得るとともに、時間の流れと土地や場所の関係や生成変化に焦点を当てた作品が、各所で展示されている。

 会場の中心となる「港まちポットラックビル」では、朝海陽子、一柳慧、野村仁、ユーアン・マクドナルドが展示。マクドナルドは、テレビやラジオのために人工的に生成された疑似効果音を収録したBBCアーカイブのLPレコードが、ターンテーブルの上で回転する様子を撮影した《The Filed》を中心に、港まちの各所で場所とリンクするように複数の映像作品を展示しており、街中を巡りながら作品を楽しむことができる。

ユーアン・マクドナルド The Field 撮影=岡田和奈佳 画像提供=アッセンブリッジ・ナゴヤ実行委員会

 一柳は、本展テーマの着想元となった《タイム・シークエンス》(1976)に関する楽譜や映像資料、自身の図形楽譜なども展示。会期中には《タイム・シークエンス》のコンサートやトークも行われる。

 また街中のガレージでは、他人のヘッドフォンやイヤホンの音漏れに合わせてダンスをするパフォーマンスを記録した小山友也の《Dancing by myself》を展示。ボタンギャラリーでは、身の回りにある日用品を組み合わせて彫刻作品をつくり上げる冨井大裕が代表作品である「ball sheet ball」シリーズの最新作を見せる。

冨井大裕 ball sheet ball

 このほか旧・名古屋税関港寮の会場では、豊嶋康子、法貴信也、鈴木光、ユーアン・マクドナルド、グエン・チン・ティの作品が展開。名古屋港エリアを散策しながら、アートに触れるひとときを過ごしてみてはいかがだろうか。

編集部

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