今週末に見たい展覧会ベスト8。「ENCOUNTERS」から「Art Kudan」、岸裕真展まで

今週閉幕する/開幕した展覧会のなかから、とくに注目したいものをピックアップしてお届け。なお、最新情報は各館公式サイトを参照してほしい。

「ENCOUNTERS」展の展示風景より、藤堂高行《鎖に繋がれた犬のダイナミクス》

もうすぐ閉幕

「HAPPYな日本美術」(山種美術館

展示風景より、岸連山《花鳥図》(江戸時代、山種美術館)

 日本美術において表現されてきた様々な吉祥の造形。これにフォーカスした展覧会「HAPPYな日本美術ー伊藤若冲から横山大観、川端龍子へー」が、2月24日まで山種美術館で開催されている。レポート記事はこちら

 本展では、長寿や子宝、富や繁栄など、人々の願いが込められた美術に焦点をあて、おなじみの松竹梅や七福神をはじめ、現代の人々にとってもラッキーモテーフといえる作品を紹介。また、ユーモラスな表現、幸福感のある情景など、見る者を楽しく幸せな気持ちにする力を持った作品も展示されている。

 展示は「福をよぶー吉祥のかたち」と「幸せをもたらすーにっこり・ほのぼの・ほんわか」の2章構成。第1章では、2025年の干支でもある巳年にちなんだ蛇をはじめ吉祥をモチーフとした作品が並び、第2章では、ユーモラスな表現や幸福感のある情景を主題とした作品が展覧されている。

会期:2024年12月14日~2025年2月24日
会場:山種美術館
住所:東京都渋谷区広尾3-12-36
電話番号:050-5541-8600(ハローダイヤル) 
開館時間:10:00~17:00 ※入館は閉館30分前まで 
料金:一般 1400円 / 大学生・高校生 500円 / 中学生以下 無料

「歌川国芳展 ―奇才絵師の魔力」(大阪中之島美術館

展示風景より、手前は《大江山酒呑童子》(1851、前期展示)

 大阪中之島美術館で、江戸時代末期に活躍した浮世絵師・歌川国芳(1797~1861)の画業を紹介する大規模な展覧会「歌川国芳展 ―奇才絵師の魔力」が2月24日に閉幕する。レポート記事はこちら

 歌川国芳は、30歳代始めに『水滸伝』の英雄たちを描き、遅咲きの成功を手にした。それと同時に、美人画と役者絵を頂点とする当時の浮世絵界で、武者絵を新たに人気ジャンルへと押し上げた。3枚続きの大画面に大胆に描かれた武者絵、ユーモアや機知に富んだ戯画、西洋画法を取り入れた風景画など、様々に趣向を凝らして新風を吹き込み、豊国(三代)、広重と並ぶ人気絵師となった。

 本展は、大阪では13年ぶりの国芳の大規模な個展。国芳の仕事を「武者絵」「役者絵」「美人画」「風景」「摺物」「動物画」「戯画」「風俗資料」「錦絵」など、ジャンル別に紹介しており、武者絵や戯画をはじめとした幅広い画題の浮世絵版画や貴重な肉筆画など、約400点を楽しむことができる。

会期:2024年12月21日〜2025年2月24日(前期:12月21日~2025年1月19日/後期:1月21日~2月24日)
会場:大阪中之島美術館 4階展示室
住所:大阪府大阪市北区中之島4-3-1
開場時間:10:00~17:00 ※入場は16:30まで
料金:一般 1800円 / 高大生 1500円 / 小中生 500円

編集部

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