1974年三重県生まれの城戸保は、愛知県立芸術大学で油画科を卒業。独学で写真に取り組み、以降、名古屋を拠点に制作を続けている。これまで光と色彩のあり方を考察し、独特な構図で日常に潜む美しさを映し出した写真作品を数多く手がけてきた。
近年は、都市郊外で見かける、放置された車やペンキが剥げた物置といった人工物と、花々やや蘇鉄などの自然物が混在する景観に着目し、光がもたらす情景を撮影した作品を発表している。主な展覧会に「アッセンブリッジ・ナゴヤ」(2016、愛知)、「芸術は森から始まる |愛知県立美術大学創立50周年記念事業、愛知県立芸術大学 (16、愛知)、「カミノ/クマノ-聖なる場所へ」(14 、三重県立美術館)、「R42」(14〜15、HAGIWARA PROJECTS、nap gallery)がある。
本展では、作家自身がボートに乗り込み、海上を巡回しながら名古屋港に停泊する船舶を撮影した「舟を釣る」シリーズを含む、写真作品13点を展示。本シリーズは、「アッセンブリッジ・ナゴヤ」で発表され、東京では初公開となる。