フィンランドのアーティストたちがとらえる「ケアの行為」。KANA KAWANISHIで3つの展覧会が開催【2/3ページ】

 第2期は、3月22日〜4月26日にKANA KAWANISHI GALLERYにて、ヘルッタ・キイスキの個展「Plasticenta」が開催される。キイスキの作品は、地球との関係や他の種との共存をテーマにしたミクストメディア・インスタレーションで知られている。今回はヒト胎盤からマイクロプラスチック粒子が発見されたという新たな研究から着想を得ており、胎盤から抽出されるエキスである「プラセンタ」と「プラスチック」を組み合わせた造語「Plasticenta」がタイトルとなっている。

Hydra(スチール) 2022
© Hertta Kiiski, courtesy KANA KAWANISHI GALLERY

 キイスキは、10年以上にわたり2人の娘と姪とともに作品を制作しており、写真と映像を駆使して、文化的アイデンティティや記憶、儀式などのテーマを探求している。展覧会では、娘たちと共同制作でつくられた写真シリーズ「Plasticenta」と映像作品《Hydra》のほか、キイスキが東京滞在中に制作したテキスタイルを使用したサイトスペシフィックなインスタレーションも予定されている。

Friends forever 2022
© Hertta Kiiski courtesy KANA KAWANISHI GALLERY
Plasticenta Altar(左からDrape Psyche, Drape Entropy, Altarpiece Void, Altarpiece Intimacy, Altarpiece Love) 2022
© Hertta Kiiski, courtesy NOON Projects

編集部

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