展覧会とアートフェアの2部によって構成される新たなアートイベント「CURATION⇄FAIR Tokyo」。そのアートフェアパートとなる「Art Kudan」が3月9日〜11日の会期で開催される。
「CURATION⇄FAIR Tokyo」は、東京・九段の一般非公開の登録有形文化財「kudan house」を舞台としたもので、遠藤水城がキュレーションする展覧会「美しさ、あいまいさ、時と場合に依る(The beautiful, the ambiguous, and itself)」が3月3日に閉幕した。3月9日からは、同会場でアートフェアが開催される。
フェアの参加ギャラリーは、ANOMALY、ギャラリー広田美術、タカ・イシイギャラリー、小山登美夫ギャラリー、MA2 Gallery、MAKI Gallery、MISAKO & ROSEN、銀座 古美術宮下、中長小西、Satoko Oe Contemporary、大塚美術、しぶや黒田陶苑、瞬生画廊、東京画廊+BTAP、浦上蒼穹堂。古美術から現代美術まで、幅広いギャラリーが揃う。
ANOMALYは、展覧会会期中に注目を集めた青木野枝の彫刻作品に、合田佐和子の絵画作品を加え、ボイラー室に潘逸舟の映像作品を展示するなど約10名のアーティストによる作品をプレゼンテーション。MISAKO & ROSENからは、トレバー・シミズによる古典的な絵画や日常への興味に回帰をしながら冬から春に移り変わる季節の風景を描いた新作、加賀美健の立体作品が出品される。
東洋古陶磁を主に取扱い、青銅器、漆器、浮世絵なども扱う浦上蒼穹堂は、数十点に及ぶ春画を展示。大塚美術は平安時代の一木造りの女神坐像や、侘びた中にも藤原期の風雅を湛える経筒などを紹介する。中長小西からは、非具象的な表現を探求し東洋の抽象美術の先駆者として知られる山口長男の作品と、哲学的な造形を特徴とする彫刻家の長澤英俊、前衛陶芸の八木一夫、現代陶芸の小川待子がラインナップされている。
MA2 Galleryは展覧会で人目を引いた大西伸明の作品に加え、手塚愛子など7名のアーティストによる作品で居心地の良い居住空間を提案。小山登美夫ギャラリーは陶の立体作品、絵画などジャンルにとらわれず精力的に制作を続ける88歳の伊藤慶二の個展を行う。
ギャラリーと会場の特色が調和した展示空間の中で作品購入を楽しむことができるこの機会をお見逃しなく。