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ペロタンとペースがソウルのギャラリーを拡張。韓国市場へのコミットメントを強化

メガギャラリーとして知られるペロタンとペースが、韓国・ソウルにある展示スペースの拡張計画を発表した。今年9月の「フリーズ・ソウル」にあわせて展示プログラムを展開する。

ペロタン島山公園のイメージ Courtesy of KIAS (Kentaro Ishida Architects Studio), Yoki Design and Perrotin

 今年9月に第1回目の「フリーズ・ソウル」の開催を控え、世界中の注目を集めている韓国・ソウル。昨年、タデウス・ロパックグラッドストーンなどの老舗ギャラリーが続々とソウルに展示スペースを開設し、今年は国際的なギャラリーの同国市場へのコミットメントがさらに高まっている。

 パリ、香港、ニューヨーク、東京など世界の7都市でスペースを持ち、2016年にソウル・三清洞(サムチョンドン)に初の展示スペースを開設したギャラリー・ペロタンが、ソウルに2番目の展示スペースを今年8月末にオープンする。

 江南地区の高級ショッピング街の中心に位置する2階建ての新しいスペース・ペロタン島山(トサン)公園は、約190平方メートルの展示スペースを持ち、エルメスやルイ・ヴィトンなどの旗艦店と韓国の大手オークションハウス2社に隣接している。

 今回の拡張についてペロタンは声明文で、「ソウルの北部と南部の両方の中心部にある補完的な展示場所でプログラムを増強することによって、戦略的にラインナップを拡大し、アートコミュニティとのつながりを強化することを目的としている」と述べている。

 8月27日より行われるこけら落とし展では、アメリカ人アーティスト、エマ・ウェブスターの個展が開催。同時期に韓国の最初のスペース・ペロタン三清洞では、バリー・マッギーの韓国での初個展が8月5日〜9月8日に開催予定となっている。

ペース・ソウルの外観 Photo by Sangtae Kim 出典=プレスリリースより

 いっぽう、昨年5月にソウルのスペースを拡大したペース・ギャラリーは、今年さらなる拡張を見せている。

 同ギャラリーは、昨年ソウルの漢南洞(ハンナムドン)にあるル・ベージュビルの2階と3階に展示スペースを移転させたのに続き、今年3月、同ビルの1階に体験型、没入型、インタラクティブな作品に特化した展示スペースを新たに開設。9月のフリーズ・ソウルの期間中には、チームラボの個展を同スペースで開催し、あわせて屋外の中庭とティーハウスもオープンする予定だ。

 今後は、屋外の中庭で彫刻やインスタレーション、ティーハウスでアートブックなどの出版物を展示予定。さらに、新しいライブアートパフォーマンスや音楽活動を委託・制作するペース・ライブ・プログラムも展開予定となっている。

 ペース・ギャラリーのCEO兼社長であるマーク・グリムチャーは声明文で、「今回のソウルでの拡張は、私たちが10年以上にわたって常設スペースを運営してきたアジアでのプログラムに、エキサイティングな新しい機会をもたらすものだ」とコメント。

 ペース・ソウルの副社長であるヨンジュ・リーは次のように述べている。「フリーズの登場やペースの拡張した複合施設のオープンにより、ソウルは国際的なアートハブとなっている。ギャラリーのソウルへの継続的なコミットメントと関心は、ソウルの活気ある文化シーンの成長に寄与するだろう」。

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