シンガポールの新アートフェア「ART SG」がついに開催へ。150以上のギャラリーが出展

2019年に初開催の予定だったが、数度もの延期を経てシンガポールの新たな国際アートフェア「ART SG」が、2023年1月12日〜15日での開催を発表した。

マリーナ・ベイ・サンズ Courtesy of ART SG

 2019年に初回の開催が予定されていたものの、数度もの延期を経てシンガポールの新たな国際アートフェア「ART SG」が会期および出展ギャラリーを発表した。

 会期は2023年1月12日から15日まで。会場はマリーナ・ベイ・サンズ・エクスポ&コンベンションセンターとなる。

 UBSが主催し、The Art Assemblyが企画する初回のフェアには、世界30ヶ国から150以上のギャラリーが参加。メインの「GALLERIES」セクションに加え、アーティストの個展または二人展を開催する「FOCUS」セクション、設立6年未満の新進ギャラリーを支援する「FUTURES」セクション、デジタルアートを紹介する「REFRAME」セクションなどが設けられる。また、大規模なサイトスペシフィックインスタレーション、映画上映、トークイベントなどのパブリックプログラムも行われる予定となっている。

 ART SGを共同で創設したのは、先週発表された、東京での新たなアートフェア「TOKYO GENDAI」を主催するThe Art Assemblyのマグナス・レンフリュー。レンフリューは声明文で、「東南アジアでもっとも厳選された大規模なアートフェアであるART SGの立ち上げは、アジアの文化的景観に決定的な瞬間をもたらし、シンガポールにスポットライトを当てることになるだろう」とコメントしている。

 初回の出展ギャラリーには、アクセル・フェルフォールドやガゴシアン、ペース、ホワイト・キューブ、ガレリア・コンティニュア、リーマン・モーピン、セイディ・コールHQなどのメガギャラリーがラインナップ。

 レンフリューは、「初開催の出展者の規模と質の高さは、この地域におけるアートマーケットの重要性に対する強いコミットメントと共通の信念を示している」とし、「ART SGは、毎年1月にシンガポールに国際コミュニティを招き、東南アジアや世界の最高の現代美術を体験してもらう、文化面において世界的に意義ある新しいプラットフォームとなるだろう」と述べている。

 シンガポールには、2011年に始まったアートフェア「アート・ステージ・シンガポール」が存在していたが、19年の開幕を目前に開催中止となり、未だに復帰していない。現在は、2019年から開催されている、東南アジアの現代アートに焦点を当てた「S.E.A. Focus」が唯一の国際アートフェアとなっている。

 また、アート・バーゼルの親会社であるMCHグループは、今年1月にART SGに15パーセント出資することを発表している。今年9月に韓国・ソウルで初回の開催が予定されている「フリーズ・ソウル」や来年のTOKYO GENDAIを含め、アジアのアートマーケットはますます注目されるだろう。

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