新潮社の旧出版倉庫がギャラリー棟「soko」として3月27日にオープン。美術・工芸の7ギャラリーが入居【2/2ページ】

 新たにオープンする2階フロアは、中村のデザインによる「大きな家の広間」のような共用部が特徴だ。壁に設けられた7つの引戸を開けると、新潮社の美術・工芸事業「青花」と志をともにする「Café Craftern/工藝文化振興会」「ARTISTSAN GALLERY」「莨室 LiangShi」「神楽坂商店」「Pâte à chou」「1月と7月」「M³」の7つのギャラリー・スペースにつながる。

「soko」内観

 3階フロアは先行して2024年秋にオープンしており、会員組織「青花の会」の拠点である「青花室」のほか、故・坂田和實(古道具坂田店主)が収集した工芸品を展示する「坂田室」が展開されている。「なんともないものこそ美しい」という坂田の美学を伝える場として、生活工芸運動の文化的側面を国内外に発信する場となっている。

 新潮社はこれまで小林秀雄や白洲正子らによる「文士の骨董」本などを数多く手がけてきた歴史を持つ。この「soko」の開設により、紙媒体で紡いできた伝統を空間へと拡張し、訪れる人々に新たな美の探求の歩みを提供することを目指す。