静岡県立美術館がクラウドファンディング。アートとみどりの散歩道「彫刻プロムナード」を再生へ

静岡県立美術館が、敷地内にあるアートとみどりの散歩道「彫刻プロムナード」の再生を目指すクラウドファンディングに挑戦している。目標金額は1000万円。実施期間は10月30日まで。

 静岡県立美術館が、ふるさと納税の一環として、敷地内にあるアートとみどりの散歩道「彫刻プロムナード」の再生を目指すクラウドファンディングに挑戦している。目標金額は1000万円。実施期間は8月2日〜10月30日となっている。

アートとみどりの散歩道「彫刻プロムナード」

 この彫刻プロムナードには、四季折々の花々のほか、アメリカ出身の彫刻家 トニー・スミス(1912〜1980)の《アマリリス》 や、野外作品を多く生み出した日本の彫刻家 清水九兵衛(1922〜2006)による《地簪(ちかんざし)》といった貴重な彫刻作品が開館当初の40年前より設置されている。

 しかし、現在では、彫刻の塗装の剥落や腐食、さびなどの損傷が目立ち、草木の手入れも十分に行き届かなくなっているといった現状があるようだ。今回のクラウドファンディングで得られた資金は、達成状況に関わらず、とくに損傷がひどいこのふたつの作品の修復費用と、植栽やベンチといった周辺整備に当てられる予定となっている。

トニー・スミス《アマリリス》。塗り替えから16年が経過し、退色が目立っている。表面には劣化による塗膜の剥離やさびも
トニー・スミス《アマリリス》 塗膜のクラックと剥離
トニー・スミス《アマリリス》 層状さび
清水九兵衛《地簪》(開館時)。清水九兵衛がこのプロムナードのために制作した、世界でひとつの彫刻作品
清水九兵衛《地簪》(現在)。前回の塗り替えから30年が経過し、表面の剥離や白さびが発生している
清水九兵衛《地簪》(現在)

 開始からおよそ2週間経った現在(8月19日時点)、目標金額の55.4パーセントを達成している状況だ。また、県外から寄付をされた方に向けた返礼品も多数用意されている。貴重な体験も返礼品に含まれているため、ぜひプロジェクトページをチェックしてみてほしい。

【先着2名限定】伊藤若冲「樹花鳥獣図屏風」特別鑑賞会
寄付金額 100万円
【先着30名】石田徹也特別鑑賞会(12月21日)
寄付金額 10万円
【先着20名】木下直之館長と歩く無言館展 サイン入図録付き(11月10日PM)
寄付金額 2万円

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