彫刻家として数々の名作を生み出した舟越桂氏が3月29日、72歳で逝去した。
舟越氏は1951年岩手県生まれ。父は彫刻家・舟越保武。父の影響で子供のころより彫刻家を志す。75年、東京造形大学造形学部美術学科彫刻専攻卒業。77年、東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了。大学院在学時、初の本格的な木彫作品としては、2年がかりで制作した《聖母子像》(1977)を発表した。1986~87年、文化庁芸術家在外研修員としてロンドンに滞在。性別を感じさせない半身の人物像を特徴としており、2005年からは動物の耳をした、人間と動物との混交像「スフィンクス・シリーズ」を手がけてきた。