多摩美術大学が、今年4月にオルタナティブスペース「Up & Coming」を外苑前にオープンする。
同学は、卒業後のアーティストキャリア形成支援を目的としたオルタナティブスペース「アキバタマビ21」を2010年から運営してきたが、入居していた3331 Arts Chiyodaの閉館に伴い、移転準備のため展覧会活動を休止していた。
新しいスペースUp & Comingでは、展覧会の企画、展示設計などはもちろん、関連イベント企画、広報物やアーカイブ作成までアーティスト自身が手がける自己プロデュースでグループ展を開催してきたアキバタマビ21の運営方針はそのまま継承し、アーティスト活動継続のためのヒントとなる情報提供などのサポートを拡充。加えて、様々な団体との連携事業を展開することで、アートの受け手との関係性構築にも努めるという。
第1回展「合図」では、物質や文字や空間の諸要素を彫刻家として扱う大石一貴、身の回りで起きた事象を多次元的時空構造と結び付けた絵画やインスタレーションを制作する齋藤春佳、日常生活における些細な感情や違和感からパフォーマンス、映像、テキストなどによってアクションを起こす張小船Boat ZHANGといった3人のアーティストを紹介。また、3月31日には移転プレイベントとして、アーティストの石田尚志、O JUN、栗原一成と文化人類学者の中村寛の4名による「描くこと」をテーマとしたトークイベントも実施される。