多摩美術大学は、卒業制作・大学院修了制作展を2021年1月(A日程)と3月(B日程)の2回に分けて、八王子キャンパスにて開催する。日本画、油画、版画、彫刻、工芸、環境デザイン、メディア芸術、情報デザイン、テキスタイルデザインの9学科・専攻・コースは2021年1月14日〜1月17日、グラフィックデザイン、プロダクトデザイン、芸術、統合デザイン、演劇舞踊、劇場美術デザインの6学科・専攻・コースは2021年3月13日~3月15日の期間で実施される。
1月14日~17日(A日程)に実施する学科では、昨年度に引き続き9学科・専攻・コース合同の「選抜展」を開催。各研究室から選抜されたアート、デザイン、建築などの様々な作品がひとつの空間に集う。
また、期間中は各学科の企画する公開講評会や、特別授業、トークショーなどが行われ、自由に見学することができる。
⽇本画専攻では1⽉15⽇の10時より、「⼤学院2年⽣修了制作公開講評会」を絵画北棟03-211・03-212教室で開催。また、「美術学部4年⽣卒業制作公開講評会」 も1⽉16⽇10時より、絵画北棟03-201から03-206教室で開催。いずれも講評会は非公開となっているが、作品を閲覧することは可能だ。
油画専攻は優秀な卒業⽣・修了⽣に対し、「福沢⼀郎賞」と「⾠野登恵⼦賞」のふたつの独⾃の賞を授与している。「福沢⼀郎賞」は、かつて油画科で教鞭をとり、教育者としても数多くの功績を残したシュルレアリスムの画家、福沢⼀郎を記念した賞。1996年に創設され、福沢⼀郎記念美術財団より卒業⽣5名に贈られる。「⾠野登恵⼦賞」も、福沢と同様に油画科で教鞭をとり、2014年逝去した画家、⾠野登恵⼦を記念した賞。16年に創設され、⾠野登恵⼦の遺族より修了⽣1名に贈られる。各受賞者は作品のキャプションに記載があるので、鑑賞の際にご注⽬したい。
版画専攻は「⼤学院公開修了審査会」を1⽉15日10時より開催。⼤学院2年間の研究成果と論⽂を発表し、審査員や会場からの質疑応答を実施する。また、1⽉14⽇の13時10分からは「シルクスクリーン・写真⼯房の特別授業:鷹野隆⼤、私の好きな肖像写真」を、1⽉16⽇13時からは「客員教授秋⼭伸の特別授業」を開催。場所はいずれもレクチャーホールBホールとなっている。さらに、1⽉17⽇の13時10分からは「銅版画⼯房の特別授業:〈⽩井版画⼯房〉⽩井四⼦男講義」 が、絵画北棟1階の銅版画⼯房3-107Aで実施される。
⼯芸学科では「⼤学院2年⽣修了制作公開講評会博⼠前期課程⼯芸専攻・ガラス」が、1⽉14⽇10時より⼯芸棟17-301Aで開かれる。
テキスタイルデザイン専攻では、1⽉14⽇11時〜12時に、⼤学院2年⽣ならびに学部4年⽣の作品展⽰と選抜展を見学する「学内展ギャラリーツアー」を実施。集合場所はテキスタイル棟2階ギャラリーとなっている。
環境デザイン学科は、客員教授による特別講評会と、様々な分野で活躍するゲストによる講評会の2本⽴てをウェブ配信する。詳細は環境デザイン学科研究室ウェブサイトにて随時更新する。
メディア芸術コースでは、1⽉15⽇の16時30分から18時まで、レクチャーホールAにてゲスト講評会とトークショーが開催。ゲスト講師に、キオ・グリフィス、市原えつこ、莇貴彦を招き、卒業制作から⾒えてくる未来のメディア芸術や、学⽣の作品を起点になにが期待できるのか、といったテーマで本⾳を語る。
このほかにも、各学科や個人・グループ単位による展示や公演を各所で開催。新たな才能を見つける複合的な展覧会として、会期中の多摩美術大学を訪れてみてはいかがだろうか。