多摩美術大学は、卒業制作・大学院修了制作展を2022年1月(A日程)と3月(B日程)の2回に分けて、八王子キャンパスにて開催する。
2022年1月13日〜1月16日の会期(A日程)では、日本画、油画、版画、彫刻、工芸、テキスタイルデザイン、環境デザイン、メディア芸術、情報デザインの9学科・専攻・コースが実施、2022年3月13日〜3月15日の会期(B日程)では、グラフィックデザイン、プロダクトデザイン、芸術学、統合デザイン、演劇舞踊、劇場美術デザインの6学科・専攻・コースが実施する。
1月13日〜1月16日(A日程)に実施する学科では、今年も9学科・専攻・コース合同の「選抜展」を開催。各研究室から選抜されたアート、デザイン、建築などの様々な作品がひとつの空間に集う。
また⽇本画専攻では1⽉14⽇の10時より、「⼤学院2年⽣修了制作公開講評会」をアートテーク1階・2階、絵画北棟03-211・03-212教室で開催。
さらに油画専攻は優秀な卒業⽣・修了⽣に対し、「福沢⼀郎賞」と「⾠野登恵⼦賞」のふたつの独⾃の賞を授与している。「福沢⼀郎賞」は、かつて油画科で教鞭をとり、教育者としても数多くの功績を残したシュルレアリスムの画家、福沢⼀郎を記念した賞。1996年に創設され、福沢⼀郎記念美術財団より卒業⽣1名に贈られる。
「⾠野登恵⼦賞」も、福沢と同様に油画科で教鞭をとり、2014年逝去した画家、⾠野登恵⼦を記念した賞だ。こちらは16年に創設され、⾠野登恵⼦の遺族より修了⽣1名に贈られる。各受賞者は作品のキャプションに記載があるので、鑑賞の際に注⽬したい。
版画専攻では「大学院公開修了審査会」を1月15日10時より開催。レクチャーホールAで大学院2年間の研究成果・論文発表を行い、審査員や会場からの質疑応答を行う。
また、1⽉14⽇の11時からは客員教授の清水穣が版画専攻学生による卒業修了制作作品の講評を行う「客員教授清水穣の特別授業」をレクチャーホールCで、1⽉16⽇13時10分からは客員教授の秋山伸が「エディション・ノルド」の活動紹介とアートブック講評会を行う「客員教授秋山伸の特別授業」がレクチャーホールBで開催される。
彫刻学科は1月13日の13時から「学部4年生 大学院2年生卒業・修了制作講評会」を彫刻学科棟内のアートテーク1階・2階で実施。
工芸学科も「大学院2年生修了制作公開講評会 博士前期課程工芸専攻」をガラス(1月13日10時〜)、金属(1月14日13時10分〜)、陶(1月15日13時10分〜)に分かれて工芸棟17-301Aで行う。
テキスタイルデザイン専攻では、1⽉13⽇11時45分〜12時30分に、⼤学院2年⽣ならびに学部4年⽣の作品展⽰と選抜展を見学する「学内展ギャラリーツアー」を実施。集合場所はテキスタイル棟2階ギャラリーとなっている。
環境デザイン学科は企画、図面、模型、インスタレーション、映像などの多様な作品を展示。それぞれの分野を横断して環境デザインを学んだ学生の集大成を見ることができる。
メディア芸術コースは、1月15日16時30分~18時にゲスト講師を迎えて、卒業制作から見えてくる未来のメディア芸術や、学生の作品を起点に何が期待できるのか、といったテーマを語る。
このほかにも、1〜3月にかけて各学科、個人、グループによる展示や公演を各所で開催する「学外展」があることも、多摩美術大学の卒業制作展の特徴だ。すべて学生のみで企画運営するため、社会との接続を強く意識し、特色あるイベントや展示空間が生み出されている。こうした学内外の卒業制作展で、ぜひ若き表現者たちの視点を感じてみてはいかがだろうか。