テートのシニア・キュレーター、中森康文がアジア・ソサエティーのミュージアム・ディレクターに任命

ニューヨークにあるアジア・ソサエティーが、テートの国際美術(写真)部門のシニア・キュレーターである中森康文をミュージアム・ディレクター兼芸術文化担当副社長に任命することを発表した。

中森康文 出典=プレスリリースより

 テートの国際美術(写真)部門のシニア・キュレーターである中森康文が、ニューヨークにあるアジア・ソサエティーのミュージアム・ディレクター兼芸術文化担当副社長に任命された。就任は今年8月から。

 中森は2018年にテートに加わり、同館の写真コレクションの開発や、ザネレ・ムホリ展(2020-21)を含む展覧会のキュレーションなどを担当。また、アジアおよびアジアのディアスポラ・アートに関する数多くの取り組みにアドバイスを提供し、テート・ブリテンのプログラムにおける写真や近代美術の戦略的管理を行ってきた。

 テート以前は、2008年から16年までヒューストン美術館で写真部門のキュレーターを務め、「写真家 石元泰博と戦後日本モダニズム芸術:『桂』を中心に」などの展覧会を企画。16年からはミネアポリス美術館の写真・ニューメディア部門を率い、写真やタイムベースト・メディアの展覧会を企画し、同館の写真コレクションを変貌させ多様化させる取り組みも行った。

 今回の任命について中森は声明文で、「(アジア・ソサエティー)ミュージアムが、歴史を通してアジアと世界との関係を見つめ、アジアおよびアジアのディアスポラ・アートの学術的・学芸的分野を拡大する原動力となることを望んでいる」と期待を寄せている。

 アジア・ソサエティーの理事であり調査委員会の共同委員長であるエミリー・ラファティは、中村は「アジア・ソサエティーミュージアムが展覧会、アートプログラム、コレクションを充実させながら、世界的な視覚文化におけるアジアの芸術とアーティストの重要性を訴えていくためのリーダー」だとしつつ、「調査委員会は、アジア・ソサエティーとミュージアムにとって重要な岐路にあるこの時期に、彼が参加してくれることを嬉しく思っている」とコメントしている。

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