「好きを極める場の創出」をコンセプトに掲げる超高層複合エンターテインメント施設「東急歌舞伎町タワー」。11月2日にその開業半年前記者発表会が開かれ、同施設の開業日やコラボレーション施策の詳細が発表された。
会見ではまず、東急株式会社新宿プロジェクト企画開発室室長兼株式会社TSTエンタテイメント代表取締役社長の木村知郎の口から、同施設の開業日が2023年4月14日、ホテルの開業は5月19日と発表された。
さらに、同施設のコンセプト「好きを極める」を具現化する施策の第一弾「EVANGELION KABUKICHO IMPACT」も発表。大人気作品『エヴァンゲリオン』とのコラボレーションとなるこのプロジェクトは、4月28日から順次開始されるという。
同プロジェクトには、THEATER MILANO-Zaのこけら落とし公演「舞台・エヴァンゲリオン Beyond(仮)」の上演、109シネマズプレミアム新宿における関連映画祭の開催、Zepp Shinjuku(TOKYO)を舞台にした高橋洋子によるスペシャルライブの実施、「HOTEL GROOVE SHINJUKU」内の1フロアをジャックして出現する「LIFESTYLE HOTEL EVA」の出現などが含まれている。
盛り沢山の内容のうち、とりわけ記者の関心を引いたのは、「舞台・エヴァンゲリオン Beyond(仮)」だった。
同施設の前身となる新宿TOKYU MILANO内のロードショー館「新宿ミラノ座」は、『新世紀エヴァンゲリオン』ゆかりの場所。『新世紀エヴァンゲリオン』と『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズの全作品を上映し、『:破』封切り日には公式イベント「第3新歌舞伎町宣言」も開催してきた。2019年には、工事現場を利用した『シン・エヴァンゲリオン劇場版 AVANT1 0706版』屋外上映会も実施している。
この演出を務めるのは、世界的な演出家、振付家であるシディ・ラルビ・シェルカウイ。『エヴァンゲリオン』シリーズの大ファンでもあるという同氏は、ビデオメッセージで「コピーではなく、創作を行う」と意気込みを語った。
記者発表会の後半では、『エヴァンゲリオン』シリーズのライセンス管理をになってきた、株式会社グラウンドワークス代表取締役の神村靖宏が登壇。神村は、次のように今後の期待を述べた。
『エヴァンゲリオン』という作品と「新宿ミラノ座」には深い縁があり、私自身も《序》の公開初日に朝一番で来たのに長蛇の列に並んだことをよく覚えています。その跡地にできる国内最大級のエンターテイメント施設「東急歌舞伎町タワー」のコラボレーション施策第一弾として、エヴァンゲリオンが選ばれたことを、大変嬉しく思うとともに、同施設が掲げるコンセプト「好きを極める」につながることを心より願っています。
上記の他にも、あらゆる角度から『エヴァンゲリオン』の世界観に浸り、好きを極める」場となるべく施策を展開する予定だという。同施設のオープンまで、期待は高まるばかりだ。
追記(2022年11月16日):同施設の映画館「109シネマズプレミアム新宿」の全シアターの音響を、世界的音楽家の坂本龍一が手がけると発表。坂本の監修で設計された極限までリアルな音を追求した音響システム「SAION -SR EDITION-」の導入に加え、館内ラウンジで使用する楽曲も複数手掛けるという。同館が掲げる「感性を開く映画館」の実現が待望される。