坂本龍一の表現史。『美術手帖』5月号は、諸分野を越境して活動する坂本龍一を大特集

『美術手帖』5月号が4月17日に発売された。今回の特集は、音楽のみならず、様々な領域で活躍を見せる坂本龍一。音楽家とアーティストの間を行き来する、その活動の秘密とは。

『美術手帖』5月号より

 坂本龍一が音楽家としてソロデビューしたのは1978年。以降、YMOとしての活動や現代音楽、映画音楽の分野で活動してきた。同時に、さまざまなアーティストとのコラボレーションを行い、映像や舞台を制作するほか、環境や社会活動のアクティビストとしての側面も併せ持つ。

 『美術手帖』5月号の特集では、8年ぶりのアルバム『async』の発売やワタリウム美術館での個展「設置音楽展」にあわせ、最新インタビューを掲載。さらに、坂本龍一が80年代から現代までにメディア装置を使用して制作した作品に焦点をあて、音楽家とアーティストの垣根を越えたその活動の秘密に迫る。

『美術手帖』5月号より

 ニューヨークのプライベートスタジオで行われたロングインタビューでは、最新アルバム『async』、そして坂本龍一が考えるS(サウンド)N(ノイズ)M(ミュージック)の現在について語っている。坂本龍一にみる"メディア・パフォーマンス"の表現史では、YMOのほか、『TV WAR』、オペラ『LIFE』、そして近年発表されているインスタレーションなどを、「メディア・パフォーマンス」をキーワードとして再編する。

 第二インタビューでは、諸分野に対する好奇心や、多様な思考の源となる、映画やアートなどの私的アーカイブに関しても掘り下げる。

『美術手帖』5月号より、坂本龍一と蓮沼執太の対談

 また、坂本龍一と同様、音楽とアートの領域で活動を続ける蓮沼執太との対談、高谷史郎やカールステン・ニコライのインタビュー、阿部一直による坂本龍一論、畠中実による最新アルバムレビュー、三輪眞弘による音楽とメディアアートについてのコラムなども掲載。

編集部

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