苦戦続くルーヴル美術館。来館者数はコロナ前の3割以下に
ルーヴル美術館が2021年の来館者数が約280万人となったことを発表した。この数字はコロナ前の3割以下となっている。
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ルーヴル美術館で苦戦が続いている。昨年、同館の来館者数は約280万人となり、2020年の270万人をわずかに上回ったものの、コロナ前の19年の960万人、18年の記録的な1020万人と比べると約3割にすぎない。
昨年1月1日〜5月19日の約5ヶ月間の休館期間を経て、10月と11月の来場者数は夏期を上回った。秋に新型コロナウイルス感染者数が減少したことや、定員制が徐々に終了したこと、国境が開放されたこと、健康パスの実施など、いくつかの要因が考えられている。
長期にわたる休館期間により、昨年ルーヴル美術館の開館日数は通常の310日より約37パーセント減の194日となった。来場者のうち、61パーセントがフランス国内の鑑賞者。通常来場者の2割を占めるアメリカからの鑑賞者の割合は6.2パーセントへと減少し、アジアからの鑑賞者はほとんどいなかったという。
また、55パーセントの来場者は、18歳未満、欧州経済地域在住の26歳未満、ルーヴル美術館会員、プロパーカード保持者、パリ・ミュージアム・パス保持者などの無料入場者であり、美術館の収入にも影響が出ている。
実際の来場者数が激減したいっぽうで、オンラインでのアクセス数は増加。同館SNSの登録者数は1000万人を超えており、昨年3月に公開された新たなウェブサイトは910万人の訪問者、オンライン・コレクション・データベース「collections.louvre.fr」は公開月に120万人の訪問者を記録した。