イタリアの現代美術館、展示室の一部を新型コロナのワクチンセンターに

イタリアのリヴォリ城現代美術館は、同館3階の展示室を新型コロナウイルスワクチンの接種施設として転用すると発表した。

リヴォリ城現代美術館ウェブサイトより

 イタリアのトリノにあるリヴォリ城現代美術館が、地元の保健局と提携し、その展示室の一部を新型コロナウイルスのワクチン接種のために転用することを発表した。

 同館は声明のなかで、「アートはつねに癒しのかたち」であり、「開放性と多様性を特徴とする美術館は、地域社会に向けたサービスを提供するための場所として提案される」としており、積極的にワクチン接種に協力する姿勢を見せている。ワクチンセンターは今年3月から4月頃に設置される予定で、館内3階の展示室(約900平米)を転用。いっぽうで1〜2階の展示室は通常通り美術館として使用するという。

 同館では昨年12月に理事長であるフィオレンツォ・アルフィエリが新型コロナウイルスで死去。館長のキャロリン・クリストフ・バカルギエフは「会長を失った後、私たちはじっとしていることができなかった。役立てることを嬉しく思っている」と自身の気持ちをSNSで明らかにしている。

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