東北芸術工科大学が主催する「みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ」。4回目を迎える今年は、新芸術監督に現役医師であり芸術分野に造詣の深い稲葉俊郎を迎え、「山のかたち、いのちの形~全体性を取り戻す芸術祭~」というテーマのもと開催される(9月5日〜27日)。
新型コロナウイルスによって世界の状況が一変したなかで、芸術祭の新しい可能性を示すべく、今回は、本芸術祭公式ホームページをプラットフォームに、オンラインを中心としたプログラムを展開。会期中の週末には、ライブ配信を行うほか、オンデマンドで視聴できるコンテンツや、陶器など作家作品が購入できるオンラインショップも設置される。
その発信スタジオは、東北芸術工科大学キャンパス内および山形市内。アート&デザイン、音楽、食、工芸、民族学など、様々な分野で活躍するゲストアーティストとともに、芸術文化の存在意義、価値を山形から発信するという。
注目のプログラムは、青葉市子(音楽家)や、鈴木ヒラク(アーティスト)、山川冬樹(美術家/ホーメイ歌手)ら出演者と参加者が同列となり、「いのち」のあり方を共有し、身体の全体性、こころの全体性を取り戻す場を創造するための「いのちの学校」。
そのほか、山形県を中心とした有機農家の活動を紹介し、またマクロビオティックや菜食のお店、『いのちのテーブル』などが出店するオーガニックマーケットを行う「土と人」、山形県村山地方に伝わる「藻が湖伝説」 を軸に、タウンミーティング型の地域研究をスタートさせ、新たな郷土史を編集し刊行する「現代山形考~藻が湖伝説」など、多彩なプログラムが予定されている。