コートールド美術館展の神戸展、開催中止に。来館者の安全性確保に課題

神戸市立博物館で開催予定だった「コートールド美術館展 魅惑の印象派」(神戸展)の開催中止が発表された。

「コートールド美術館展 魅惑の印象派」(東京展)より、エドゥアール・マネ《フォリー=ベルジェールのバー》(1882) (c) Courtauld Gallery (The Samuel Courtauld Trust)

 今年3月28日の開幕を延期してきた神戸市立博物館の「コートールド美術館展 魅惑の印象派」(神戸展)が開催中止となった。

 同展は、すでに東京都美術館、愛知県美術館で開催された巡回展。1932年にロンドン大学の附属施設であるコートールド美術研究所の美術館として開館したコートールド美術館の所蔵作品を一堂に紹介するものだ。

 神戸会場となる神戸市立博物館では、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため開幕を延期。主催者は「緊急事態宣言が延長されたなかでも、皆様の健康を保つことと両立する鑑賞環境を提供できる方策を検討してきましたが、現状ではその目処がたたない」としている。なお兵庫県に関しては、5月21日の新型インフルエンザ等有識者会議基本的対処方針等諮問委員会で、緊急事態宣言解除の方向が示されている。

 新型コロナをめぐっては、「ボストン美術館展」(東京都美術館)、「有元利夫展」(Bunkamura ザ・ミュージアム)、特別展「和食」(国立科学博物館)などが中止。「クロード・モネ展」(アーティゾン美術館)、「ルオーと日本展」(パナソニック汐留美術館)などが延期となっている。

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